• 成長加速化補助金

【2026年最新】中小企業成長加速化補助金を徹底解説|最大5億円で100億企業を目指す!

目次

人手不足の深刻化や市場環境の急速な変化を背景に、企業には従来の延長線上ではない大胆な投資判断が求められています。そうした中で注目されているのが、中小企業成長加速化補助金です。本制度は、売上高100億円超を目指す中小企業の大胆な成長投資を後押しするものであり、企業の成長戦略そのものが問われる補助金といえます。

2026年8月4日には第2次公募の採択結果が発表され、有効申請872件のうち223件が採択されました(採択倍率約3.9倍)。さらに2026年8月19日には追加採択1件が公表され、第2次公募の採択件数は合計224件となっています。採択企業は申請者全体と比べて売上高成長率・付加価値増加率・労働生産性の伸びのいずれも高い水準にあり、「規模の大きさ」だけでなく「成長の質」が問われる公募であることが読み取れます。さらに2026年8月20日には、第3次公募の公募要領が公開されて公募が開始しました。申請受付期間は2026年9月29日(火)〜10月29日(木)15:00です。事務局の資料では、令和7年度補正予算については本公募をもって終了となる見込みとされていますが、今後の制度継続については「100億企業成長ポータル」を通じて随時情報提供されるとしており、現時点で制度そのものの終了が確定したわけではありません。とはいえ、今回の公募が節目となる可能性を念頭に、早期の着手が重要です。

本記事では、第3次公募の主要変更点・確定スケジュール・準備の進め方に加え、第1次・第2次公募の採択結果分析、採択に向けて押さえるべき重要事項をわかりやすく解説します。

中小企業成長加速化補助金とは

中小企業成長加速化補助金は、売上高100億円超を目指す中小企業の大胆な投資を支援する制度です。賃上げへの貢献、輸出をはじめとした外需の獲得、域内での仕入れなどを通じた地域経済への波及効果が大きいと見込まれる取組を対象とし、「稼ぐ力」のある中小企業を後押しすることを目的としています。

申請にあたっては、あらかじめ「100億宣言」を「100億企業成長ポータル」で公表していることが必須要件となります。単なる設備更新ではなく、5年程度先に売上高100億円という高い目標を見据えた事業計画であることが前提となる補助金です。

具体的には、以下のような取り組みが支援対象として想定されています。

  • 新工場の建設や自動化・省人化設備の導入による労働生産性の抜本的な向上
  • 研究開発拠点の整備や物流機能の強化による事業基盤の拡大
  • 海外展開や新分野進出、既存事業の拡大など、売上高100億円の実現につながる大胆な成長投資

近年、労働力不足は一段と深刻化しており、企業には従業員の賃上げと同時に生産性向上が求められています。
本補助金は、将来の売上高100億円を見据える中小企業が大規模な設備投資を通じて労働生産性を高め、持続的な成長を実現することを目的とした施策です。
特に、自動化設備やデジタル技術を導入することで業務効率が向上し、人材不足の課題解消にもつながります。

【更新履歴】
2026年8月25日:第3次公募の公募要領の内容を反映しました。

補助対象の事業例

公表されている採択事業を見ると、新工場建設、自動化・省人化、研究開発拠点整備、物流機能強化など、さまざまな投資が確認できます。既存事業の飛躍的な拡大や、新市場・海外市場への展開など、売上高100億円の実現につながる大胆な成長投資であれば幅広く対象となり得ます(新事業進出補助金のように、既存事業とは異なる新市場・新事業への進出そのものが必須条件というわけではありません)。

対象となる事業例

新工場の建設:自動化・省人化設備を導入し、労働生産性を抜本的に高めるケース
研究開発拠点・物流拠点の整備:新技術の開発体制や物流効率化のための拠点を新設するケース
既存事業の拡大・新市場開拓:既存事業の生産能力拡大や、海外展開・新規事業領域への投資により、売上高100億円の実現を目指すケース

自動化技術の導入や物流効率化は、多くの業界で注目を集めています。
補助金を活用し、これらの先端技術を早期に導入して競争力の強化を図る企業は、今後さらに増加すると予想されます。

なお、以下の「100億宣言企業インタビュー」は、本補助金の採択事例に限定したものではなく、「100億宣言」を行った企業全般の成長事例を紹介するページです。本補助金の採択事業そのものの一覧は、事務局が公表する採択者一覧(PDF・Excel)でご確認ください。
100億宣言企業の事例:100億宣言企業インタビュー|100億企業成長ポータル

公募の動きと最新トピック

中小企業成長加速化補助金は、2025年4月の「100億企業成長ポータル」開設から、第1次・第2次公募の採択発表、そして2026年8月20日の第3次公募開始まで、短期間に重要なアップデートが続いています。ここでは公募回ごとの動きを時系列で整理します。最新の動きから振り返って準備したい方は、後半の「2026年8月20日:第3次公募の公募要領が公開・公募開始」以降のセクションからご覧ください。

① 2025年4月:「100億企業成長ポータル」開設・第1次公募

経済産業省・中小企業庁により「100億企業成長ポータル」が開設され、売上高100億円を目指す中小企業向けの新たな支援策として中小企業成長加速化補助金の第1次公募が開始されました。申請受付は2025年5月8日〜6月9日、プレゼンテーション審査を経て、2025年9月19日に採択結果が発表され、さらに2025年10月6日に追加採択が公表されました。

第1次公募では、有効申請1,270件のうち、当初の採択発表(9月19日)で207件(採択倍率約6.1倍)が採択され、追加採択(10月6日・4件)を合わせて最終的に211件(採択倍率約6.0倍)となりました。初回公募としては高い競争率となりました。

② 2025年12月:第2次公募の公募要領公開・「100億宣言」の要件厳格化

2025年12月26日、第2次公募の公募要領が公開されました。第2次公募で大きく変わったポイントは以下の通りです。

「100億宣言」の公表タイミングの厳格化

第1次公募では交付決定までに「100億宣言」を公表していればよかったのに対し、第2次公募からは申請時点で「100億企業成長ポータル」に公表済みであることが必須となりました。宣言の公表には2〜3週間程度を要するため、公募開始前からの早期の手続きが重要になっています。

③ 2026年8月4日・8月19日:第2次公募の採択結果が発表

第2次公募の採択結果が事務局より公表されました。有効申請872件のうち、書面審査・プレゼンテーション審査を経て、2026年8月4日時点で223件が採択(採択倍率約3.9倍)となりました。さらに2026年8月19日には追加採択1件が公表され、第2次公募の採択件数は合計224件となっています。

第1次公募(申請1,270件・採択211件・採択倍率約6.0倍)と比較すると、申請件数は減少したものの採択件数は増加し、採択倍率はやや緩和しました。一方で、採択企業の売上高成長率・付加価値増加率・労働生産性成長率はいずれも申請者全体の平均を上回っており、「事業計画の実現可能性」と「成長スケールの大きさ」の両方が求められる公募であることに変わりはありません。

採択結果の詳細な指標比較と、採択を分けたポイントについては、本記事後半の「採択結果の分析と審査基準」セクションをご覧ください。

④ 2026年8月20日:第3次公募の公募要領が公開・公募開始

2026年8月20日、事務局より第3次公募の公募要領が公開されました。公募説明会は2026年9月1日(火)に動画配信、申請受付期間は2026年9月29日(火)〜10月29日(木)15:00です。事務局の概要資料には「令和7年度補正予算については、本3次公募をもって終了となる見込みですが、今後については100億企業成長ポータルを通じて最新情報を随時提供する」との記載があります。制度そのものの終了が確定したわけではありませんが、少なくとも今回の予算に基づく公募としては最後の機会となる可能性があるため、着手を検討している企業は早めの準備が望まれます。

なお、2026年8月25日時点では、公募要領・公募概要資料・FAQは公開されていますが、実際に入力・提出する申請様式(様式2以降のExcelファイル等)は事務局サイト上で「準備中」とされており、確定次第公開されるとされています。様式のページ数や作成方法などの詳細は、公開後の最新版を必ずご確認ください。

本補助金は申請準備に時間を要するため、第3次公募を狙う企業は投資計画の構想整理・数値計画の精緻化・金融機関との調整・「100億宣言」の早期公表・必要書類の準備を、申請受付開始前から進めておくことを推奨します。特に、第2次公募採択者の平均的な水準(売上高成長率32.2%/年・付加価値増加率37.5%/年・労働生産性成長率25.0%/年)を一つの目安とするのも有効です。

最新情報は事務局公式サイトをご確認ください。
事務局公式サイト:https://growth-100-oku.smrj.go.jp/

第2次公募からの主な変更点(公募要領)

第3次公募では、第2次公募の枠組み(補助上限額5億円・補助率1/2・最低投資額1億円以上・賃上げ基準率4.5%)を基本的に維持しつつ、公募要領上、以下の変更が加わりました。

  • 補助事業期間の見直し:「交付決定日から24か月以内」から、「交付決定日から14か月以内〜24か月以内」に変更されました。公募要領には「独立行政法人会計基準及び関連規定に基づく予算執行可能期間を踏まえ調整」と記載されており、交付決定の時期等に応じて実施期限が設定される仕組みです。
  • 「足下の賃上げ」の評価強化:補助事業完了後の賃上げに加え、補助事業期間中から実施する賃上げが審査で評価されるようになりました。物価上昇率を上回らない計画は、審査上不利になる可能性があるとされています。
  • 「投資額」定義の厳格化:最低投資額1億円の判定対象が、建物費・機械装置費・ソフトウェア費のうち資産計上するものに限定されました(費用処理される経費は対象外)。
  • 外注費・専門家経費の対象範囲の限定:外注費・専門家経費は、補助対象となる建物・機械装置・ソフトウェアの取得に必要なものに限定されました。
FAQで追加・明確化された事項

制度そのものの変更ではありませんが、第3次公募のFAQでは以下の点が改めて明確化されています。

  • 「みなし大企業」の役員定義:みなし大企業の判定における「役員」には、社外取締役および監査役は含まれないことが明記されました(賃上げ要件における役員の定義ではありません)。
  • 賃上げ基準率は全国統一:賃上げ基準率(4.5%)に都道府県別の差はなく、全国で統一された基準であることが改めて確認されています。

補助金額と投資対象

補助上限額・補助率

補助上限額・補助率・最低投資額は、第1次公募から第3次公募まで一貫して以下の水準です。

内容
補助上限額5億円
補助率1/2以内
最低投資額1億円以上(税抜、資産計上する建物費・機械装置費・ソフトウェア費の合算)
補助事業実施期間交付決定日から14か月以内〜24か月以内

投資規模が1億円以上と大きいため、単独での投資判断が難しい場合は、企業間のコンソーシアム(共同申請)による申請も有力な選択肢となります。
また、機械装置やソフトウェアの取得にリースを活用する場合は、一定の条件のもとリース会社との共同申請も可能です。

補助対象者

中小企業成長加速化補助金の対象となるのは、売上高が10億円以上100億円未満の中小企業であり、かつ以下のすべてを満たす事業者です。

  • 日本国内に本社および事業実施場所を有していること
  • 収益事業を行っていること
  • 申請時点までに「100億宣言」を「100億企業成長ポータル」で公表済みであること
  • 過去3年間の課税所得の年平均が15億円を超えていないこと

中小企業者としての規模要件(資本金・従業員数)は、業種によって以下のように定められています。

業種中小企業者の基準
製造業等資本金3億円以下、または従業員300人以下
卸売業資本金1億円以下、または従業員100人以下
小売業資本金5,000万円以下、または従業員50人以下
サービス業資本金5,000万円以下、または従業員100人以下
ソフトウェア業・情報処理サービス業資本金3億円以下、または従業員300人以下

また、一定の要件を満たす場合、複数の中小企業によるコンソーシアム形式での共同申請も可能です。
コンソーシアムに参加するすべての事業者が中小企業要件を満たす必要があり、原則として各社が「100億宣言」と賃上げ要件への対応を行うこと、参加事業者のうち最低1社以上が投資額5,000万円以上を担うことが求められます。共同申請の場合は幹事企業が代表して申請書類を作成・提出します。

「みなし大企業」として補助対象外になるケース

中小企業成長加速化補助金では、中小企業者としての規模要件を満たしていても、大企業と見なされて(みなし大企業)補助金の申請が認められないケースがあります。
大企業と見なされるのは下記のケースです。

(ア) 発行済株式の総数又は出資金額の2分の1以上が同一の大企業の所有に属している法人
(イ) 発行済株式の総数又は出資金額の3分の2以上が複数の大企業の所有に属している法人
(ウ) 大企業の役員又は職員を兼ねている者が役員総数の2分の1以上を占めている法人
(エ) 発行済株式の総数又は出資金額の総額が(ア)~(ウ)に該当する法人の所有に属している法人
(オ) (ア)~(ウ)に該当する法人の役員又は職員を兼ねている者が役員総数の全てを占めている法人

なお、中小企業投資育成会社、投資事業有限責任組合、銀行の特定子会社が株式を保有する事業承継会社などについては、例外的にみなし大企業に該当しない取扱いとなる場合があります。上記のケースに該当する場合は、原則として中小企業成長加速化補助金に申請することができません。

補助対象経費(投資対象)

補助対象となる経費は、以下の通りです。

経費区分対象経費
建物費専ら補助事業のために使用する事務所、生産施設、加工施設等の建設・増築・改修費(単価100万円(税抜)以上)
機械装置費専ら補助事業のために使用する機械装置・工具・器具の購入、製作、改良・修繕・据付け費(単価100万円(税抜)以上)
ソフトウェア費補助事業で使用する専用ソフトウェア・情報システムの購入・構築費等(単価100万円(税抜)以上)
外注費補助対象となる建物・機械装置・ソフトウェアの取得に必要な加工、設計、検査等の外注(請負・委託)経費
専門家経費補助対象資産の取得に必要な専門家によるコンサルティング・技術指導等の経費(謝金上限:大学教授等1日5万円、技術士等1日4万円、その他1日2万円)

第3次公募では、外注費・専門家経費は、補助対象となる建物・機械装置・ソフトウェアの取得に必要なものに限定される点が明確化されています。また、最低投資額(1億円以上)の判定に用いる「投資額」は、建物費・機械装置費・ソフトウェア費のうち資産計上するものに限られ、外注費・専門家経費は含まれません。なお、クラウドサービスの利用料等については、契約内容・利用期間・資産計上の取扱いなどによって対象可否や最低投資額への算入可否が異なるため、個別に確認が必要です。

以下のような経費は補助対象外です。

  • 販売目的の製品そのものの生産に関わる経費(機械装置・ソフトウェアを除く)
  • 再生可能エネルギーの売電を行うための発電設備及び当該設備と一体不可分の附属設備(太陽光発電を行うためのソーラーパネルなど)
  • 事務所の家賃、光熱水費、通信費、消耗品・文房具費
  • 飲食・娯楽費、車両購入費
  • 自社人件費(自社でのソフトウェア開発等)
  • 同一代表者・役員が含まれている事業者、みなし同一法人内の事業者(親会社・子会社間等)、資本関係がある事業者への支払い、および同一企業の部署間での支払い(社内発注・社内製造を含む)

過去の採択事例はこちら:100億宣言企業インタビュー|100億企業成長ポータル

申請要件

賃上げ要件

賃上げ要件の基準率は、全国における直近5年間(2020年度基準、2021〜2025年度)の最低賃金の年平均上昇率(4.5%)以上と定められています。都道府県ごとの差はなく、全国で統一された基準です。

申請者は、賃上げ目標として次の2つの指標のいずれかを申請時に選択します(申請後の選択変更はできません)。

  • 従業員の給与支給総額
  • 従業員1人当たり給与支給総額

いずれを選択した場合も、基準年度(補助事業完了日を含む事業年度)と比較して、最終年度(基準年度から3事業年度後)における従業員1人当たり給与支給総額の年平均上昇率が基準率(4.5%)以上となることが必要です。給与支給総額には、給料・賞与のほか、残業手当・家族手当・住宅手当等の各種手当が含まれます。
※コンソーシアム形式の場合、原則すべての参加者が対象です。

また第3次公募では、補助事業完了後の賃上げに加えて、補助事業期間中から実施する「足下の賃上げ」も審査で評価される点が明確化されました。参考までに、第2次公募採択者の足下の賃上げ率は平均3.3%・中央値3.0%であり、基準率(4.5%)とは別に、物価上昇率を上回る賃上げを補助事業期間中から進めているかどうかも評価の対象です。

賃上げ要件が達成できなかった場合のペナルティ

賃上げ目標として「従業員1人当たり給与支給総額」を選択した場合、以下のいずれかに該当すると要件が未達成となり、補助金の返還が求められます。

①申請時に掲げた目標(年平均上昇率4.5%以上)を達成できなかった場合(未達成率に応じて返還)
②基準年度の1人当たり給与支給総額が、申請時点の直近事業年度の水準を下回っている場合(全額返還)

「従業員の給与支給総額」を選択した場合は、判定条件が次のようになります。

  • 基準年度の給与支給総額が、申請時点の直近事業年度の水準を下回っている場合(全額返還)
  • 基準年度の1人当たり給与支給総額が、申請時点の直近事業年度の水準を下回っている場合(全額返還)
  • 最終年度における給与支給総額の年平均上昇率が、申請時に掲げた目標を下回っている場合(未達成率に応じて返還)
  • 最終年度における1人当たり給与支給総額の年平均上昇率が、基準率(4.5%)を下回っている場合(未達成率に応じて返還)

いずれの指標を選択した場合も、返還の有無は単年度ごとではなく年平均成長率で判定されます。たとえば1・2年目に目標を下回っていても、3年目(確認対象となる最終事業年度)の水準と基準年度を比較した年平均成長率が目標以上であれば、返還の対象になりません。ただし、賃上げ状況の確認自体は3事業年度分、毎事業年度行われます。

なお、目標水準は、交付決定までに従業員へ文書等で表明することが求められています。表明が行われていない場合、交付決定の取消及び補助金の全額返還を求められますので、必ず実施してください。

中小企業成長加速化補助金のスケジュール(第1次・第2次公募実績・第3次公募の予定)

中小企業成長加速化補助金は、公募申請から採択、補助事業の実施・報告までが一連の長いプロセスで設計されています。ここでは第1次・第2次公募の実績スケジュールと、第3次公募を整理し、準備期間の逆算目安も示します。

第1次公募の実績スケジュール(完了済み)

手続き時期
公募説明会2025年4月下旬
申請受付2025年5月8日〜6月9日
1次審査結果発表2025年7月上旬
プレゼンテーション審査(2次審査)2025年7月下旬〜8月下旬
採択結果発表2025年9月19日(当初207件)、2025年10月6日追加採択(4件)/合計:申請1,270件・採択211件・採択倍率約6.0倍

第2次公募の実績スケジュール(完了済み)

手続き時期
公募要領公開2025年12月26日
申請受付2026年2月24日〜3月26日
1次審査結果発表2026年5月下旬
プレゼンテーション審査(2次審査)2026年6月22日〜7月10日
採択結果発表2026年8月4日(223件)、2026年8月19日追加採択(1件)/合計:申請872件・採択224件・採択倍率約3.9倍

第1次・第2次の実績を見ると、「公募開始(要領公開)から採択発表までおよそ7〜8か月」という時間軸が見えてきます。

第3次公募(2026年)のスケジュール

第3次公募(2026年8月20日公開)で示されたスケジュールは以下の通りです。

手続き時期(予定)
公募要領公開2026年8月20日(木)
公募説明会(動画配信)2026年9月1日(火)
公募申請2026年9月29日(火)〜10月29日(木)15:00
1次審査結果通知2027年1月中旬
プレゼンテーション審査(2次審査)2027年2月15日〜3月5日
採択結果公表2027年3月下旬以降
交付申請採択決定から2か月以内

※申請受付期間・プレゼンテーション審査日程は公募要領に明記された確定日程です。採択発表以降は現時点での目安であり、今後変更となる場合があります。
※補助事業実施期間は、原則として交付決定日から14か月以内〜24か月以内です。
※事務局の概要資料では、第3次公募をもって令和7年度補正予算に基づく本制度が終了する見込みであることが示されています。

採択前の流れ

中小企業成長加速化補助金の採択までは、「公募申請(1次審査)」「プレゼンテーション審査(2次審査)」「採択発表」の順に進みます。
補助金申請の準備には多くの時間を要するため、企業は申請書類の作成だけでなく、プレゼンテーション用資料の準備も並行して進める必要があります。
プレゼンテーション審査では経営者本人の出席・説明が求められるため、事業者自身が事業計画を深く理解していることが重要です。

採択後の流れ

採択後は、以下の流れで補助金が交付されます。

交付申請:採択決定から2か月以内に交付申請を行います。
交付決定:事務局による審査を経て、交付決定通知書が送付されます。
補助事業の実施:交付決定後、補助事業を開始することができます(交付決定前の発注・契約分は補助対象外)。
実績報告:補助事業が完了した日から起算して30日を経過した日、又は補助事業期間の終了日のいずれか早い日までに、実績報告書を提出します。
補助金交付:実績報告書の内容が確認された後、補助金が交付されます(原則、精算払い)。

公募要領によれば、基準年度の終了後を初回として、以降5年間(合計6回)、当該補助事業に係る過去1年間の「賃金引上げ等の状況」と「事業化状況」を、毎事業年度終了後60日以内に報告する必要があります。

  • 賃金引上げ等の状況報告:要件となる賃上げ(年平均上昇率4.5%以上)の実施状況が確認されます。未達成の場合はその未達成率に応じて補助金の返還が求められます。
  • 事業化状況報告:本事業による投資が実際に売上高成長率・付加価値額・従業員給与支給総額(1人当たり・総額)・従業員数などにつながっているかを、毎年報告します。

補助事業期間中は事務局による進捗確認が行われ、倒産や事業撤退などのリスクが生じた場合は速報する義務があります。また、会計検査院による検査にも対応する必要があり、関係書類は事業化報告期間終了日の属する事業年度の終了後5年間の保存が求められます。

第3次公募に向けた準備スケジュール目安

第3次公募の申請受付は2026年9月29日(火)に開始し、締切は10月29日(木)15:00です。受付開始まではまだ準備期間があるものの、「100億宣言」の公表には2〜3週間程度を要するため、公表がまだの企業は今すぐ着手する必要があります。

本制度は第3次公募をもって終了する可能性があるとされているため、「次回があるはず」という前提での後ろ倒しは避けるべき局面です。以下は準備の目安です。

  • 受付開始の1〜2か月前(今すぐ): 「100億宣言」の公表(未実施の場合)、投資テーマ・投資額の構想整理、ローカルベンチマーク(様式3)の暫定作成
  • 受付開始の1か月前: 数値計画(売上高・付加価値・賃上げ)の精緻化、金融機関への打診開始(様式4確認書の取得可否の相談)
  • 受付開始直前: 投資計画書(様式1)の構成設計、コンソーシアム形式の場合は参加企業との合意形成、GビズIDプライムアカウントの取得(発行に約2週間)
  • 受付開始〜締切まで: 必須様式(様式1〜3、決算書等)、および該当する場合の追加様式(金融機関確認書:様式4、リース関連:様式5・6)の最終確定、jGrants提出

第2次公募の採択者の平均的な水準(売上高成長率32.2%/年・付加価値増加率37.5%/年・労働生産性成長率25.0%/年)は、あくまで参考情報であり、採択の基準値や必達目標ではありません。業種・企業規模・投資内容によって適切な数値は大きく異なるため、これらの水準を参考にしつつも、自社の市場環境・投資内容・実行体制に基づいた実現可能な数値計画を策定することが重要です。第3次では「足下の賃上げ」も評価対象として明確化されているため、補助事業完了前からの賃上げ方針まで整理しておくと安心です。

最新情報は事務局公式サイトをご確認ください。
事務局公式サイト:https://growth-100-oku.smrj.go.jp/

申請の手順

中小企業成長加速化補助金の申請は以下のステップで進められます。

1.「100億宣言」の公表とGビズIDプライムの取得

申請時点までに、「100億宣言」を「100億企業成長ポータル」で公表済みである必要があります。公表には2〜3週間程度を要するため、早めに着手してください。

また、電子申請(jGrants)にはGビズIDプライムアカウントが必要です。取得には約2週間を要する場合があるため、余裕を持って事前に取得手続きを行います。
※GビズIDは行政の補助金申請ポータルにログインするための共通IDです。アカウント・パスワードを外部支援者等の第三者に開示することは利用規約に反する行為となるためご注意ください。

2.投資計画書の作成

補助事業の内容をまとめた投資計画書(事業計画書)を作成します。
計画書には、投資の目的・内容、具体的な投資額と資金計画、予想される効果(生産性向上の度合いや賃上げの計画)など審査基準を考慮した計画を策定します。
計画の実現可能性を示すデータや根拠(市場ニーズ、収支見通し等)を盛り込み、投資による成長シナリオを明確に記載します。なお、投資計画書は外部支援事業者の助言を受けることは差し支えないものの、申請者自身の理解に基づいて作成する必要があります(プレゼンテーション審査で事業者本人の理解不足と判断された場合、審査上不利になる可能性があります)。

審査基準

審査は以下の項目を定量的・定性的に審査し、採択事業者を決定します。

経営力

・売上高100億円達成に向けた中長期ビジョンの明確性
・5年程度での売上高・付加価値成長率の高さ
・市場分析と差別化戦略の論理性
・持続的で具体的な賃上げ計画(足下の賃上げを含む)
・成果目標の設定と、その達成に向けた効率的な管理体制の構築状況

波及効果

・域内での仕入拡大やサプライチェーンへの波及効果
・パートナーシップ構築宣言など下請取引の適正化への対応(加点要素)
・BCP(事業継続計画)策定によるレジリエンス対応
・経済安全保障(知的財産保護)への配慮
・女性活躍推進(えるぼし認定等)への対応

実現可能性

・適切な経営体制の構築と、早期の投資実行可能性
・ローカルベンチマークによる財務スコア
・金融機関からのコミットメントの取得状況(確認書を発行した金融機関が適切に与信管理を行い財務基盤の改善・強化を進めるとともに、将来性・事業性を適切に評価し、成長資金の供給や増加運転資金に対応していく姿勢があるか等)

なお、事務局のFAQでは、「すでに売上高が100億円に近い企業が有利になるのではないか」という質問に対し、重視されるのは今後5年間で成長余力を最大限に伸ばした場合の売上高成長率であり、現在の売上規模の大小そのものではないと明確に回答されています。パートナーシップ構築宣言や地域未来牽引企業への選定は必須要件ではなく、あくまで加点的な参考材料として扱われます。

3.必要書類の準備

決算書類、ローカルベンチマーク、金融機関の確認書など、必要書類を事前に準備します。必ず事務局公開の最新公募要領で再確認してください。

2026年8月25日時点では、第3次公募用の申請様式(様式2以降のExcelファイル等)は事務局サイト上で「準備中」です。以下は公募要領に記載された提出書類の概要であり、ページ数や作成方法などの詳細は、様式が確定・公開された後に必ず最新版でご確認ください。

書類名留意点対象形式
投資計画書(様式1)40ページ以内全申請者PDF
投資計画書 別紙(様式2)所定の様式に必要事項を記入全申請者Excel
ローカルベンチマーク(様式3)財務分析シートに必要事項を記入全申請者Excel(.xlsm)
金融機関による確認書(様式4)必須書類ではないが、第2次公募の採択者223件(2026年8月4日時点)は全件が提出該当者のみPDF
リース取引に係る宣誓書(様式5)リース会社との共同申請をする場合該当者のみPDF
リース料軽減計算書(様式6)リース会社との共同申請をする場合該当者のみPDF
決算書等(3期分)貸借対照表・損益計算書等全申請者PDF

計画書のページ数制限があるため、端的かつ効果的に事業計画を伝える工夫が必要です。
金融機関の確認書やリース取引に関する書類は、外部の関係者との調整が必要となるため、早めの対応が求められます。

4.電子申請(jGrants)

GビズIDでログインし、必要情報を入力のうえ上記書類データをすべてアップロードします。代理申請は不正アクセスとなるため一切認められません。

締切日時(2026年10月29日15:00)までに送信完了する必要があります。
電子申請は締切直前にアクセスが集中し、システム障害が発生することも考えられるため、余裕を持って提出してください。
不備がある場合、審査対象とならないことがあるため、事前に公募要領・FAQを活用して申請を進めましょう。

5.審査(書面審査・プレゼンテーション審査)

提出後、書面審査(一次審査)が行われます。
書面審査では定量的な評価(投資額や効果見込み、財務状況等)がチェックされ、採択候補が絞り込まれます。

一次審査を通過した案件には、プレゼンテーション審査(二次審査)が課されます。プレゼン審査では代表権を有する経営者本人が事業計画の内容を直接説明し、成長ポテンシャルの高さ・市場性・差別化戦略や投資の実現可能性、地域への波及効果などが対話形式の質疑応答を通じて評価されます。役員や事業責任者による補足説明は可能ですが、外部コンサルタント等の同席は認められません。

審査基準の主な項目は「経営力」「波及効果」「実現可能性」で、総合的に審査されます。プレゼン審査では、事業計画の明確なストーリーが求められます。事業の目的、社会的意義、経済的効果などを簡潔に説明し、専門家の質問にも的確に回答できる準備が必要です。

6.採択結果の通知

最終的な採択・不採択の結果は、事務局および中小企業庁の公式ウェブサイト上での発表や申請者への通知等で伝えられます。

申請における注意点

補助金の支払い対象となるのは、審査を受けて採択された企業が、交付申請を行い、交付決定(許可)を得た後に発注・契約した経費のみです。
交付決定前に行った発注・契約は補助対象外となるため、注意が必要です。公募要領では、発注先に対して発注意思を書面又は口頭で伝える「内示」行為も「発注」とみなすと明記されているため、交付決定前の内示にも注意してください。

また、申請時の計画内容に変更が生じた場合や、補助対象外の経費が含まれていた場合には、事務局が算定する補助対象経費の額が減額されるケースもあります。補助金の支払いは原則として補助事業完了後の精算払いであり、確定額(精算額)が交付決定額に至らない場合もある点にも留意してください。

採択結果の分析と審査基準

第1次・第2次公募の採択結果サマリー

第1次公募では、有効申請1,270件のうち、当初207件(2025年9月19日発表)、追加採択4件(2025年10月6日発表)を合わせて合計211件が採択され、採択倍率は約6.0倍という高い競争率となりました。

第2次公募では、有効申請872件のうち、2026年8月4日時点で223件、8月19日の追加採択1件を合わせて合計224件が採択され、採択倍率は約3.9倍でした。第1次と比較すると申請件数は減少し採択件数は増加したため、採択倍率自体はやや緩和しています。一方で、採択企業の成長スケールを示す各種指標は申請者全体の平均を上回っており、「規模」と「質」の両方が問われる公募である点は変わりません。

第2次公募 採択者と申請者全体の比較

事務局公表の採択結果に基づき、第2次公募(採択者n=223、2026年8月4日時点)における各種指標を比較すると、以下のような差が見られます。第3次公募を狙う企業にとっても、目指すべき数値感の参考になります。

指標採択者(平均)採択者(中央値)申請者全体(平均)差(平均同士)
全社売上高成長率(年)32.2%30.5%26.1%+6.1pt
全社付加価値増加率(年)37.5%34.9%30.5%+7.0pt
労働生産性成長率(年)25.0%23.6%20.6%+4.4pt
自己資本比率45.7%43.8%――
売上高投資比率59.6%54.6%45.8%+13.8pt

出典:事務局公表資料(第2次公募・各種指標)を元に作成。申請者全体の中央値は公表資料に記載がないため「―」としています。

いずれの指標も、採択者が申請者全体を上回っています。特に売上高投資比率(自社の売上高規模に対して、どれだけ大きな投資に踏み切っているか)の平均値の差が13.8ポイントと大きく、収益規模に見合った規模の成長投資であるかどうかが、採択を分ける要素の一つになっていると考えられます。

採択を分ける観点

事務局のFAQでは、審査の考え方について次のような補足がされています。

  • 「足下の売上高が大きい企業ほど有利」というのは誤り:重視されるのは、今後5年程度で成長余力を最大限に伸ばした場合の売上高成長率であり、現在の売上規模の絶対値そのものではありません。
  • コンソーシアムの評価はコンソーシアム部分のみ:共同申請の場合、参加企業のグループ全体の数値ではなく、コンソーシアムとして申請する事業計画部分の数値で評価されます。
  • 加点要素はあくまで参考材料:パートナーシップ構築宣言や地域未来牽引企業への選定は必須要件ではなく、評価の際の参考材料として扱われます。

上記を踏まえると、「今の会社の規模」ではなく「これから5年でどれだけ成長できるか、その計画に実現可能性があるか」が採択の分かれ目になっていると言えます。

過去公募からの推移(参考)

第1次・第2次公募の申請数・採択数・採択倍率の推移は以下の通りです。

公募回申請件数採択件数(最終)採択率採択倍率
第1次公募1,270件211件(当初207件+追加4件)約16.6%約6.0倍
第2次公募872件224件(当初223件+追加1件)約25.7%約3.9倍

申請件数は第1次から第2次にかけて減少しましたが、採択件数は増加し、採択率は16.6%から25.7%へ上昇しました。令和7年度補正予算に基づく公募は第3次をもって終了する見込みとされている中、申請件数が再び増加する可能性もあり、早期の準備が採択の可否を左右すると考えられます。

審査基準(まとめ)

第1次・第2次・第3次公募の審査は、以下の基準に基づいて行われます。

  • 売上高100億円達成に向けた中長期ビジョンが明確で、実現可能性が高いか
  • 今後5年程度での売上高・付加価値の成長ポテンシャルが大きいか
  • 地域経済への波及効果(域内仕入、雇用、賃上げ等)が見込まれるか

上記の平均値分析で示した通り、売上高規模に対して相対的に大きな投資に踏み切っているかどうかが、採択を分ける重要なポイントの一つです。単なる事業拡大ではなく、5年後に売上高100億円という高い目標を実現し得る「企業の行動変容」が評価されるため、申請時にはこうした視点を意識することが重要です。

よくある質問

中小企業成長加速化補助金のよくある質問をまとめました。
ご不明点がございましたら、事務局または当社までご相談ください。

Q1. 当社は売上高120億円の中小企業ですが、補助対象者の要件に該当しますか。

A1. 本事業は、売上高が10億円以上100億円未満の中小企業を対象としているため、売上高100億円以上の企業は対象外です。同様に、売上高10億円未満の企業も対象外となります。

Q2. 同じ事業者が複数回応募することは可能でしょうか。

A2. 過去公募で交付決定を受けていない場合、3次以降の公募に申請することは可能です。ただし、過去公募で採択され、交付決定を受けた事業者については、3次以降の公募に申請することはできません(共同申請の事業者、みなし同一法人も同様。ただしリース会社は除きます)。なお、同じ公募期間内において、同一の事業者が申請できる事業計画は1件までです。また、補助対象経費の重複に限らず、テーマや事業内容から判断して、国が支出する他の制度(過去又は現在のもの)と重複する事業は対象外となります。

Q3. 採択される前に着手している事業でも、補助対象になりますか。

A3. 交付決定より前に契約(発注含む)を行った経費については、補助対象外となります。そのため、採択された後であっても、交付決定前までに契約(発注含む)している経費については、補助対象外となりますのでご注意ください。

Q4. 複数の拠点で投資を行う場合、賃上げ要件の基準率はどう適用されますか。

A4. 賃上げ要件の基準率(4.5%)は全国統一であり、事業実施場所の都道府県によって基準率が変わることはありません。複数拠点で実施する場合の従業員の範囲設定など、判定が難しいケースについては、事前に事務局へ確認することをおすすめします。

Q5. 設備投資に当たって、リースを活用することは可能でしょうか。

A5. 機械装置やソフトウェアに限り、リース会社と共同申請をすることで、補助金を活用したリース契約が可能です。この場合、補助事業者がリース会社に支払うリース料から補助金相当分が減額されることなどが条件となり、契約期間は設備の減価償却期間以上であることが必要です。リース会社は1つの共同申請につき1社のみで、リース会社自身には「100億宣言」や投資額・賃上げ要件等の適用は求められません。

Q6. 補助金の概算払いは可能ですか。

A6. 原則、補助金は精算払い(補助事業終了後に確定検査を経て支払い)です。ただし公募要領では、特に必要と認められる場合には、個別の支出状況等を確認したうえで概算払いが行われることもあるとされています。なお、応募申請・交付申請の段階で概算払いを前提とした投資計画を立てることは認められません。詳細は採択者向けの手引きで案内されますので、必ずご確認ください。

Q7. 審査はどのように行われるのでしょうか。

A7. 申請のあった事業計画に基づく1次審査(書面審査)を行い、通過した申請者は、2次審査としてプレゼンテーション審査(対話形式)を行います。経営者本人の出席・説明が求められ、当該審査を通じて、政策目的に沿った優れた提案を行った事業者を採択します。

Q8. 賃上げ要件について、補助事業の終了後3年間、毎事業年度、申請時に掲げた目標以上の賃上げ率を満たしていなければ、補助金を返還しなければならないのでしょうか。

A8. 補助金の返還対象の有無は、補助事業の終了後3年間の対象従業員1人当たり給与支給総額の伸び率(年平均成長率)が、申請時に掲げた目標以上であるかどうかで確認します。年平均成長率で確認するため、たとえば賃上げ状況を確認する1・2事業年度目は目標以上の伸び率となっていなくても、3事業年度目(確認対象となる最終事業年度)と基準年度を比較した年平均成長率が目標以上となっていれば、返還の対象になりません。ただし、賃上げ状況や事業実施状況の確認については、毎事業年度行われます。

Q9. 第3次公募はいつ実施されますか?

A9. 第3次公募は2026年8月20日に公募要領が公開され、開始しています。公募説明会は2026年9月1日、申請受付期間は2026年9月29日(火)〜10月29日(木)15:00です。その後、1次審査結果通知が2027年1月中旬、プレゼンテーション審査が2027年2月15日〜3月5日、採択結果公表が2027年3月下旬以降と見込まれています。事務局の資料には「令和7年度補正予算については、本3次公募をもって終了となる見込み」との記載がありますが、今後の制度継続については未定であり、最新情報は「100億企業成長ポータル」で随時提供されるとされています。少なくとも今回の予算に基づく公募としては最後の機会となる可能性があるため、着手を検討している企業は早めの準備が重要です。

Q10. 第2次公募の採択倍率はどれくらいでしたか?

A10. 第2次公募は、有効申請872件のうち、2026年8月4日時点で223件が採択され、採択倍率は約3.9倍でした。さらに2026年8月19日に追加採択1件が公表され、採択件数は合計224件となっています。第1次公募(申請1,270件・採択211件・採択倍率約6.0倍)と比較すると採択倍率はやや緩和しましたが、採択企業の売上高成長率・付加価値増加率・労働生産性成長率はいずれも申請者全体の平均を上回っており、事業計画の水準が問われる公募であることに変わりはありません。

Q11. 「100億宣言」とは何ですか。申請にどう関係しますか。

A11. 「100億宣言」とは、中小企業が将来の売上高100億円達成を目指す意思表示を、「100億企業成長ポータル」で公表する制度です。中小企業成長加速化補助金の申請時点までに、この「100億宣言」を公表済みであることが必須要件となっています。公表には2〜3週間程度を要するため、申請を検討している企業は早めに手続きを進める必要があります。

Q12. 第3次公募で変わった点はありますか?

A12. 公募要領上の主な変更点は、①補助事業実施期間が「24か月以内」から「14か月以内〜24か月以内」に変更されたこと、②補助事業期間中から実施する「足下の賃上げ」が審査で評価対象として明確化されたこと、③最低投資額(1億円以上)の判定対象が資産計上する経費に限定されたこと、④外注費・専門家経費が建物・機械装置・ソフトウェアの取得に必要なものに限定されたこと、の4点です。基本的な補助上限額(5億円)・補助率(1/2)・賃上げ基準率(4.5%)は第2次公募から維持されています。また制度変更ではありませんが、第3次公募のFAQでは「みなし大企業の役員定義に社外取締役・監査役は含まれないこと」「賃上げ基準率4.5%は都道府県差のない全国統一の基準であること」も改めて明確化されています。

Q13. 採択を勝ち取るために、どの程度の準備期間が必要ですか?

A13. 「100億宣言」の公表(2〜3週間程度)に加え、投資計画書の作成、数値計画の精緻化、金融機関との調整など複数の作業を並行して進める必要があるため、本格的な準備期間として1〜2か月程度は確保することを推奨します。第2次公募の採択者は売上高成長率32.2%/年・付加価値増加率37.5%/年という高い水準の事業計画を提示しており、こうした計画を短期間で仕上げるには、公募開始前からのドラフト準備が採択への近道となります。

まとめ|第1次・第2次採択結果から見える勝ち筋と、第3次公募への早期準備

中小企業成長加速化補助金は、単なる設備更新を支援する制度ではなく、5年程度先に売上高100億円という高い目標を見据えた大胆な成長投資を後押しする制度です。
第1次公募での高い競争率(約6.0倍)を経て、第2次公募では「100億宣言」の申請時点での公表が必須化されるなど要件が厳格化されつつ、採択率はやや上昇しました(約3.9倍)。第3次公募ではさらに、補助事業期間の見直し、足下の賃上げの評価強化、投資額定義の厳格化など、実現可能性と成長スケールの両立をより強く求める設計へと進化しています。

第2次公募の採択結果からは、第3次公募(申請受付:2026年9月29日〜10月29日15:00)を狙う企業は、採択者の平均的な数値感(売上高成長率32.2%/年・付加価値増加率37.5%/年)を参考情報としつつ、自社の市場環境・投資内容・実行体制に基づいた実現可能な事業計画を設計することが、採択への近道となります。事務局の資料では、令和7年度補正予算に基づく公募は本第3次公募をもって終了となる見込みとされています(制度そのものの終了が確定したわけではありませんが)。着手を検討している企業は判断を早めに行ってください。

本公募は「100億宣言」の公表を含め、申請準備から提出までの期間が限られており、事業計画の構想整理、数値計画の精緻化、金融機関との調整、提出書類の整備を短期間で進める必要があります。限られた時間の中で完成度を高めるためには、専門家の知見を活用し、戦略的に準備を進めることが重要です。
弊社では、経営戦略の整理から市場分析、財務シミュレーションの構築、プレゼンテーション対策まで一貫してご支援しています。中小企業成長加速化補助金の活用をご検討の際は、ぜひ一度ご相談ください。企業の次の成長段階を見据えた戦略的な活用をご一緒に検討いたします。

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