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ものづくり補助金|人件費と給与支給総額の違い・計算方法をわかりやすく解説

目次

ものづくり補助金とは、事業者が生産性を向上させるために行う設備投資を支援するための補助金です。ものづくり補助金を利用するには、さまざまな要件を満たす必要がありますが、そのなかでも人件費の項目がよくわからないという人もいるでしょう。 そこで本記事では、ものづくり補助金における人件費について丁寧に解説しました。

ものづくり補助金とは

ものづくり補助金(正式名称:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)とは、生産性向上につながる新サービスや試作品の開発、生産プロセス改善などに必要となる設備投資などにかかる費用の一部を支援する事業です。

中小企業や小規模事業者、個人事業主を対象としており、 製造業に限らず様々な業種で活用されている制度です。

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申請要件

ものづくり補助金の申請要件は以下のとおりです。

  • 給与支給総額を年2.0%以上上げる
  • 付加価値額を年3%以上上げる
  • 事業場内最低賃金を地域別最低賃金から30円以上上げる

ものづくり補助金を利用するには、これらの要件をすべて満たす必要があります。
付加価値額とは、営業利益・人件費・減価償却費の合計のことです。
給与支給総額とは、給料と残業手当などの各種手当の合計額を指します。

「人件費」と「給与支給総額」の違いに注意が必要

ものづくり補助金に申請要件には、「給与支給総額を年2.0%以上上げる」という項目が含まれています。
以下では、ものづくり補助金における人件費と給与支給総額の違いを解説しました。

ものづくり補助金における人件費とは

ものづくり補助金における人件費とは、労働に対する給与や外注費・各種手当などを指します。給与支給総額と同じではないかと考える人もいるかもしれません。以下では、具体的にどのような項目が人件費に含まれるのかを紹介します。

人件費に該当する項目一覧

人件費に該当する項目は以下のとおりです。

・従業員給料
・従業員賃金(売上原価に含まれる福利厚生費や退職金などを除いた賃金)
・各種手当(残業手当、通勤手当、職務手当、住宅手当、休日出勤手当など)
・従業員賞与
・役員報酬
・役員賞与
・売上原価に含まれる福利厚生費や退職金
福利厚生費
・法定福利費
・退職手当
退職金、退職給与引当金繰入

このように、人件費には福利厚生費や退職金などが含まれています。

ものづくり補助金における給与支給総額とは

ものづくり補助金における給与支給総額とは、人件費から福利厚生費や退職金などを差し引いたものを指します。
つまり、福利厚生費や退職金などを含まない、従業員に支払う給料を年平均で2.0%増加させる必要があります。

残業手当や通勤手当といった各種手当、役員報酬などは給与支給総額に含まれていることが特徴です。
具体的な項目については以下で紹介します。

給与支給総額に該当する項目一覧

給与支給総額に該当する項目は以下のとおりです。

・従業員給料
・従業員賃金
(売上原価に含まれる福利厚生費や退職金などを除いた賃金)
・各種手当
(残業手当、通勤手当、職務手当、住宅手当、休日出勤手当など)
・従業員賞与
・役員報酬
・役員賞与

人件費と給与支給総額の違いまとめ

人件費と給与支給総額の大きな違いとしては、福利厚生費や退職金が含まれているかどうかです。
以下では、人件費と給与支給総額に該当する項目の違いを表にしてまとめました。

  人件費 給与支給総額
従業員給与 含む 含む
従業員賃金 含む 含む
従業員賞与 含む 含む
各種手当 含む 含む
役員報酬 含む 含む
役員賞与 含む 含む
福利厚生費 含む 含まない
法定福利費 含む 含まない
退職金 含む 含まない
外注費 含む 含まない

このように、人件費では給与や賞与、手当だけでなく、福利厚生費や退職金、外注費などがすべて含まれます。
一方、給与支給総額には福利厚生費や退職金、外注費などは含まれないという違いがあります。

給与支給総額の計算方法とは

給与支給総額を計算する際には、どのような方法で行えばよいのでしょうか。
ここでは、法人と個人事業主に分けて給与支給総額の計算方法を解説します。

法人の計算方法

法人の場合の、給与支給総額計算方法は以下の通りです。

給与支給総額 = 従業員や役員に支払う給料 + 各種手当

給与支給総額を計算する場合には、損益計算書に記載されている数字を用いましょう。
決算期間が1年未満の場合には、12か月相当の給与支給総額を計算します。
たとえば、決算期間が4か月の場合には給与支給総額を3倍にして、12か月相当の給与支給額とします。

個人事業主の計算方法

個人事業主の場合には、以下の計算式を使って給与支給総額を算出します。

給与支給総額 = 給料賃金 + 専従者給与 + その他給与所得科目 + 青色申告特別控除前の所得金額

給与支給総額を計算する際に用いる数字は、青色申告書に記載されているもの数字です。

ものづくり補助金の申請時の注意点とは

ものづくり補助金を申請する際に、いくつか注意したいポイントがあります。
ここでは、各注意点を詳しく解説します。

募集要項・要件をしっかり確認する

まずは、募集要項に記載されている要件をしっかりと確認することが重要です。
ものづくり補助金は、要件を満たしていない場合は不採択となり、補助金が支給されることはありません。

どのような条件を満たす必要があるのかについては、募集要項に明確に記載されています。
そのため、あらかじめしっかりと確認しておきましょう。
そのうえで、要件を満たしているかどうか、目標金額を達成できるかどうかなどを検討します。

適切な設備計画を立てる

適切な計画を立てることも重要です。ものづくり補助金では、大きな資金を確保できる可能性があります。しかし、高額な資金を確保しようとして、無理のある設備投資計画は避けましょう。設備投資の計画に無理がある、適正ではないと判断されてしまうと採択されません。実現可能かつ適切な計画を立てることを意識しましょう。

審査項目を確認する

ものづくり補助金の申請書には、審査項目の内容をすべて記載する必要があります。審査項目については公開されているため、事前に確認しておくとよいでしょう。

審査項目にしっかりと沿った申請書は評価が高くなるため、採択される可能性が上がります。審査項目に沿わない申請書は評価ポイントも低くなり採択されにくくなるため、申請書を提出する際には審査項目がすべて記載されているか、内容が項目に沿っているかを確認しましょう。

単純な設備購入・入れ替えは不採択になる可能性がある

ものづくり補助金はさまざまな業種で活用されていますが、単なる設備購入や入れ替えの場合には採択されない可能性があります。ものづくり補助金は、「革新的サービスの導入」「生産プロセスの改善」などにつながる設備導入が補助対象です。

そのため、従来の設備が古くなったから入れ替えたいというように、単純な設備購入や入れ替えは、不採択となる可能性が高いです。ものづくり補助金の申請事業は多く、採択されるためには補助金の目的をしっかり考える必要があります。

ものづくり補助金を活用した企業の事例を紹介

ものづくり補助金は多くの企業で活用されています。
ここでは、実際にものづくり補助金を活用した企業の事例を2つ紹介します。

太陽インダストリー株式会社の事例

精密機器・部品の梱包用段ボール箱を得意としている同社では、ものづくり補助金を活用し、自動高速レシプロカッターとCADシステムを導入しました。これにより、試作リードタイムが半減し、提案力や設計力が強化されるなど、生産性の向上につながっています。

共同印刷工業株式会社の事例

専門書等の印刷を主力とする同社では、ものづくり補助金を活用して印刷物検査機を導入しました。従来は、印刷物の検査に多くの時間や労力を必要としていましたが、設備導入で検査の自動化を実現、顧客からの信頼向上も実現しています。

まとめ

ものづくり補助金とは、革新的サービスの導入、生産プロセスの改善などを実現するための設備導入を支援する制度です。

ものづくり補助金には申請要件があり、すべてを満たしていないと採択されないため、申請する前にしっかりと募集要項や申請要件を確認しておきましょう。

 

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この記事の執筆者

村上 貴弘

村上 貴弘

東京大学経済学部卒。
中小企業診断士、行政書士。
2019年株式会社プランベース創業。
2021年meditips行政書士事務所開業。
製造業、建設業、運輸業、ソフトウェア業など幅広い業種の補助金申請支援実績が豊富。特に事業再構築補助金やものづくり補助金、成長投資補助金といった大規模な補助金の申請に強みを持つ。