補助金申請

省力化投資補助金(カタログ注文型)

中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)の概要

「人手が足りないのに採用が進まない」「省力化のための設備投資を検討しているが、数百万円単位の費用がネックになっている」——こうした悩みを抱える中小企業の経営者は少なくありません。中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)は、あらかじめカタログに登録されたIoT機器やロボットなどの省力化製品を選ぶだけで、簡易かつ迅速に導入できる補助金制度です。補助率は1/2、最大1,500万円の補助を受けられます。この記事では、対象者・補助額・申請要件・スケジュール・必要書類・2026年3月の制度改定情報まで、申請判断と準備に必要な情報を網羅的に解説します。

 

【2026年3月19日更新】2026年3月19日の制度改定による補助上限額の変更を反映しました。
従業員5人以下は500万円→200万円、6〜20名は750万円→500万円に引き下げられています。

中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)とは

中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)は、正式名称を「中小企業省力化投資補助事業(カタログ注文型)」といい、人手不足に悩む中小企業等が、あらかじめカタログに登録されたIoT・ロボット等の汎用的な省力化製品を導入する際に、購入費用等の一部を補助する制度です。独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)が管轄し、事務局は全国中小企業団体中央会を幹事者とするコンソーシアムが運営しています。補助率は1/2以下で、従業員21名以上かつ賃上げ要件を達成した場合には最大1,500万円の補助を受けられます。カタログから製品を選んで販売事業者と共同で申請するため、簡易で即効性のある省力化投資が実現できる点が大きな特徴です。

制度の目的と背景

本制度は、政府が令和5年度からの3年間を「変革期間」と位置づけ、中小企業の売上拡大・生産性向上を後押しする施策の一環として創設されました。日本の中小企業は、残業時間の増加・従業員の減少・採用難など深刻な人手不足に直面しています。この制度の目的は、IoT・ロボット等の汎用製品の導入費用を補助することで、簡易で即効性のある省力化投資を促進し、付加価値額や生産性を向上させ、ひいては賃上げにつなげることにあります。カタログ方式を採用することで、補助対象製品があらかじめ登録・掲載され、中小企業が自社に合った製品を選んで導入できるため、申請・導入の手間が大幅に軽減されています。経営者目線で言い換えれば、「自社に合った省力化製品をカタログから選んで導入するだけで、購入費用の半分(最大1,500万円)が補助される制度」です。

補助対象となる事業例

中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)は、幅広い業種・課題に対応できる制度です。以下のような活用パターンが想定されます。

  • 製造業の残業削減:直近の平均残業時間が30時間を超えている工場が、IoTセンサーや自動検査装置を導入し、検品・品質管理業務を自動化して残業時間を削減する。
  • 物流・倉庫業の省人化:従業員が前年度比5%以上減少した倉庫事業者が、自動搬送ロボットを導入してピッキング・仕分け作業を省力化し、少人数でも出荷量を維持する。
  • 飲食・小売業の接客効率化:求人を出しても人材を確保できなかった飲食店や小売店が、セルフオーダー端末や配膳ロボットを導入し、接客・配膳の負担を軽減する。
  • 介護・サービス業の業務負荷軽減:慢性的な人手不足に悩む介護施設が、見守りセンサーや記録支援システムを導入し、職員の業務負荷を軽減する。

いずれもカタログに登録された省力化製品から、自社の業種・課題に合った製品を選択して導入する形です。人手不足が深刻で、比較的導入しやすい汎用製品で効果を出したい中小企業に特に向いている制度といえます。

最新情報(2026年3月制度改定・随時公募中)

本事業は令和6年度〜令和8年度にかけて随時公募を実施しており、特定の公募回(◯次公募)の設定はありません。申請受付は2024年6月25日(火)に開始され、令和9年(2027年)3月末頃まで随時受付が行われています(メンテナンス期間を除く)。採択・交付決定は申請から概ね1〜2か月程度です。

2026年3月19日には制度改定が実施され、従業員数5人以下および6〜20名の区分で補助上限額が引き下げられました。詳細は次のセクションで解説します。

なお、人手不足の確認方法として「④その他」を選択した場合は、交付決定までに大幅な時間がかかる可能性があるため注意が必要です。

2026年3月19日の制度改定による変更点

2026年3月19日に実施された制度改定では、従業員数5人以下と6〜20名の区分で補助上限額が引き下げられました。改定前後の比較は以下の通りです。

従業員数改定前(上限額)改定後(上限額)改定前(賃上げ時)改定後(賃上げ時)
5人以下500万円200万円750万円300万円
6〜20名750万円500万円1,000万円750万円
21名以上1,000万円変更なし1,500万円変更なし

改定前の条件が適用されるのは、2026年3月16日17:00までに提出され、不備なく受理された申請に限られます。それ以降の申請には改定後の上限額が適用されます。

また、2回目以降の交付申請に関しても追加変更があり、累計補助上限額は「各申請時点の補助上限額×2」に制限されるようになりました。複数回の申請を検討している場合は、累計の上限にも注意してください。

補助金額と対象範囲

ここでは、補助率・上限額・対象者・対象経費について整理します。自社がいくら補助を受けられるのか、対象になるのか、どの経費が使えるのかを確認してください。

補助上限額・補助率

中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)の補助率は全区分共通で1/2以下です。補助上限額は従業員数に応じて異なり、賃上げ要件を達成した場合はさらに引き上げられます。以下は2026年3月19日の制度改定後の上限額です。

従業員数補助上限額賃上げ時の上限額補助率
5人以下200万円300万円1/2以下
6〜20名500万円750万円1/2以下
21名以上1,000万円1,500万円1/2以下

賃上げ要件とは、(a)事業場内最低賃金を3.0%以上増加させること、かつ(b)給与支給総額を6%以上増加させることの双方を達成する見込みの事業計画を策定した場合に適用されます。

なお、補助金額の下限として、25万円未満の申請は受付不可(借用経費の場合を除く)であり、製品本体価格の単価は50万円以上が必要です。2026年3月16日17:00までに不備なく受理された申請には改定前の上限額(5人以下:500万円、6〜20名:750万円等)が適用されます。

補助対象者

中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)の対象は、人手不足の状態にある中小企業等です。中小企業基本法第2条第1項に規定する中小企業者で、個人事業主も含まれます。業種別の資本金・常勤従業員数の上限は以下の通りです。

業種資本金常勤従業員数
製造業・建設業・運輸業3億円300人
卸売業1億円100人
サービス業(※一部除外あり)5,000万円100人
小売業5,000万円50人
ゴム製品製造業(一部除く)3億円900人
ソフトウェア業・情報処理サービス業3億円300人
旅館業5,000万円200人
その他3億円300人

上記のほか、企業組合・協業組合等、NPO法人(従業員300人以下等)、社会福祉法人(従業員300人以下等)、介護事業を営む法人(従業員300人以下等)も一定の要件のもとで対象となります。

申請は販売事業者と共同で行います。ファイナンス・リースを利用する場合は、対象リース会社も含めた3者での共同申請が必要です。

また、人手不足の状態にあることの確認が求められます。具体的には、以下のいずれかに該当することが条件です。

  • 直近の平均残業時間が月30時間を超えている
  • 常勤従業員が前年度比5%以上減少している
  • 求人を行ったが充足できなかった

さらに、導入する省力化製品に紐付けられた業種のうち、少なくとも1つ以上が自社の事業の業種と合致していることが必要です。

補助対象外になるケース

中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)は除外条件が複雑なため、申請前に自社が該当しないか慎重に確認してください。

みなし大企業に該当する場合は対象外です。以下の6要件のいずれかに該当すると、中小企業であっても「みなし大企業」として除外されます。

  1. 発行済株式の総数の1/2以上を同一の大企業が所有している
  2. 発行済株式の総数の2/3以上を大企業が所有している
  3. 役員の1/2以上が大企業の役員・職員を兼務している
  4. 発行済株式の総数の1/2以上を大企業の子会社等が所有している(間接支配)
  5. 上記④に加え、大企業本体と合わせて2/3以上を所有している(間接支配)
  6. 直近3年間の課税所得の年平均が15億円を超えている

また、親会社が議決権の50%超を保有する子会社は「みなし同一法人」として扱われ、グループ全体で1社のみの申請となります。

過去の補助金との関係で対象外となるケースもあります。

  • ものづくり補助金の交付決定から10か月が経過していない事業者
  • 過去3年間にものづくり補助金を2回以上交付決定されている事業者
  • 事業再構築補助金・新事業進出補助金に採択され、その補助対象事業に用いる機器を本事業で導入する場合

業種による除外として、農業・林業・漁業(1次産業)、風俗営業等、不動産賃貸・駐車場経営・暗号資産マイニング等は対象外です。

そのほか、暴力団関係者、日本国外での事業、新規事業への適用、既存製品の単純な置き換えも対象外です。ただし、既存製品との置き換えであっても、新規の機能・性能を1点以上有する製品であれば対象となります。

見落としやすい除外条件として、ものづくり補助金との関係や、みなし同一法人の制限にはとくに注意してください。

補助対象経費(対象外経費も併記)

中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)で補助を受けられる経費は、以下の2区分です。

経費区分内容上限・条件
製品本体価格カタログ登録済みの省力化製品(機械装置、工具・器具、専用ソフトウェア・情報システム等)の購入又は借用単価50万円以上
導入経費設置作業、運搬費、動作確認費用、マスタ設定等の導入設定費用製品本体価格の2割が上限

1回の交付申請で複数種類の製品を申請することはできません。

賃貸借契約(借用)の場合は、1年(12か月)分の借料が補助対象となりますが、導入経費は対象外です。1年未満で解約した場合は交付決定が取り消されます。ファイナンス・リース取引の場合は、対象リース会社が支払う製品本体価格と導入経費が補助対象となります。

以下の経費は補助対象外です。

  • 中古品の購入費用
  • 交付決定前に購入した製品(事前着手は一切不可)
  • リース契約の金利・保険料
  • 消費税
  • 省力化製品の導入と関連のない費用
  • 試運転に伴う原材料費・光熱費
  • 移動交通費・宿泊費
  • 委託・外注費
  • 申請代行費

申請要件

中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)の申請にあたっては、カタログ登録製品の導入、販売事業者との共同申請、人手不足の確認、労働生産性向上目標の策定など、複数の要件を満たす必要があります。この章では、基本要件・加点項目・採択後のペナルティリスクを整理します。

基本要件

申請にあたっては、以下の基本要件をすべて満たす必要があります。

  1. カタログに登録された省力化製品を導入し、販売事業者と共同で取り組む事業であること
  2. 導入する省力化製品に紐付けられた業種のうち、少なくとも1つ以上が自社の事業の業種と合致していること
  3. 人手不足の状態にあることが確認できること(直近の平均残業時間が月30時間超、常勤従業員が前年度比5%以上減少、求人を行ったが充足できなかったのいずれか)
  4. 労働生産性の向上目標として、補助事業終了後3年間で毎年、申請時と比較して年平均成長率(CAGR)3.0%以上向上させる事業計画を策定すること(2回目以降の申請は4.0%以上)
  5. 労働生産性の計算式:(営業利益+人件費+減価償却費)÷従業員数
  6. GビズIDプライム(法人・個人事業主向けの行政サービス共通認証アカウント)を取得していること
  7. 全従業員の賃金が最低賃金を超えていること

2回目以降の申請では、上記に加えて、前回の交付申請時点から事業場内最低賃金を3.5%以上上昇させていることが追加要件として求められます。

加点項目・補助上限額の引き上げ

大幅な賃上げに取り組む場合、補助上限額の引き上げが適用されます。具体的には、(a)事業場内最低賃金を3.0%以上増加させること、かつ(b)給与支給総額を6%以上増加させることの双方を達成する見込みの事業計画を策定した場合、上限額が引き上げられます(5人以下:200万円→300万円、6〜20名:500万円→750万円、21名以上:1,000万円→1,500万円)。

また、審査において以下の要素が加点的に考慮されます。

  • 賃上げに積極的に取り組んでいる、または取り組む予定があること(事業場内最低賃金を地域別最低賃金に比べて一定以上の水準に引き上げ等)
  • 既存業務の省力化により、新しい取組や高付加価値業務へのシフトを行うなど、単なる工数削減にとどまらない付加価値の増加が期待できること

これらは必須要件ではなく加点・優遇要素であるため、未達でも申請自体は可能です。ただし、積極的に取り組むことで採択の可能性が高まります。

要件未達時のペナルティ・報告義務

中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)は、採択後の報告義務とペナルティが詳細に定められています。

効果報告義務:補助事業終了後3年間(計3回)、毎年度事務局が定める期限までに効果報告を提出する必要があります。報告内容は、省力化製品の稼働状況や事業計画の達成状況(省力化効果、労働生産性、賃上げ実績等)です。未提出の場合は交付決定が取り消される可能性があります。

実績報告:補助事業実施期間内(交付決定日から原則12か月以内)に事業を完了し、実績報告を提出します。

実地検査:実績報告提出後から効果報告期間終了までの間に、1回以上の実地検査が行われます。

主なペナルティ:

  • 賃上げ未達:補助上限額の引き上げを受けていた場合、未達なら引き上げなしの補助額まで減額。効果報告時に賃金が実績報告時点を下回った場合は返還の可能性
  • 省力化を通じた人員整理・解雇:補助金返還の可能性
  • 故意の不正:達成見込みのない計画策定、製品の未使用放置等の場合は返還
  • 財産処分制限違反:事務局の承認なく省力化製品を売却・転用・破棄・貸付・転売した場合は交付決定取消
  • 不正行為:交付決定取消、全部又は一部の返還、加算金の納付、事業者名・代表者名・不正内容の公表、最大36か月の交付停止措置、刑事告訴等

採択後も3年間の報告義務とペナルティリスクがあることを十分に理解した上で申請してください。

スケジュール

中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)は、通常の補助金にある「◯次公募」形式ではなく、随時公募方式を採用しています。申請受付は2024年6月25日に開始され、令和9年(2027年)3月末頃まで受付が続きます。

公募〜採択までの流れ

ステップ時期・期間
公募受付開始2024年6月25日(火)
申請受付令和9年3月末頃まで随時受付(メンテナンス期間を除く)
採択・交付決定申請から概ね1〜2か月程度

人手不足の確認方法として「④その他」を選択した場合は、交付決定日が大幅に遅れる可能性があるため注意してください。随時公募のため「早い者勝ち」ではありませんが、制度改定による上限額の引き下げが行われたように、条件は変動し得ます。また、GビズIDプライムの取得には数週間かかることがあるため、事前準備は早めに着手することを推奨します。

採択後〜受給までの流れ

交付決定後から補助金受給までの流れは以下の通りです。

  1. 交付決定:申請から概ね1〜2か月後に採択・交付決定の通知
  2. 補助事業の実施:省力化製品の契約・発注・導入(必ず交付決定後に着手。事前着手は不可)
  3. 補助事業完了・実績報告:交付決定日から原則12か月以内に事業を完了し、実績報告を提出
  4. 確定検査・補助金の支払い:実績報告の内容を確認後、精算払い(後払い)で補助金が支払われる
  5. 効果報告:補助事業終了後3年間、毎年度提出
  6. 実地検査:実績報告提出後〜効果報告期間終了までに1回以上実施

ファイナンス・リース取引の場合は、補助金はリース会社に支払われ、リース料から補助金相当分が減額される形で中小企業に還元されます。補助金は精算払いのため、導入時には自己資金での立替が必要になる点にも留意してください。

申請の手順

中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)の申請は、販売事業者と共同で電子申請を行う形式です。GビズIDプライムの事前取得が必須となるため、申請準備は早めに始めましょう。

事前準備(GビズID・販売事業者の選定)

申請前に以下の準備を整えてください。

  • GビズIDプライムの取得:交付申請時にGビズIDプライムアカウントでログインして申請を行います。取得には数週間かかる場合があるため、早めに手続きを進めてください。
  • 販売事業者の選定:カタログに登録された省力化製品を取り扱う販売事業者を選び、共同申請に向けた準備を進めます。カタログは公式サイト(https://shoryokuka.smrj.go.jp/catalog/product_catalog/)で確認できます。
  • リース利用の場合:ファイナンス・リース取引を利用する場合は、対象リース会社も含めた3者体制を構築する必要があります。
  • 人手不足の証明書類の準備:残業時間の記録、従業員数の推移、求人記録など、人手不足の状態を示す書類を整備しておきましょう。

なお、本事業ではjGrants(補助金申請の共通ポータル)は使用せず、事業独自の申請受付システムを利用します。

事業計画の作成

申請にあたっては、販売事業者が「省力化効果判定シート」を添付する形式で事業計画を提出します。事業計画に含めるべき主な内容は以下の通りです。

  • 省力化効果の合理的説明:導入前後の工数比較や業務フローの変化を具体的に示します。
  • 労働生産性の向上目標:補助事業終了後3年間でCAGR3.0%以上の向上を達成する計画を策定(2回目以降は4.0%以上)。労働生産性は「(営業利益+人件費+減価償却費)÷従業員数」で計算します。
  • 賃上げ計画(補助上限額引き上げを目指す場合):事業場内最低賃金3.0%以上増加+給与支給総額6%以上増加の計画を数値で示します。
  • 付加価値向上の計画:既存業務の省力化により浮いた工数をどう活用するか(新規事業への展開、顧客対応の強化、高付加価値業務へのシフト等)を具体的に記載します。

審査では、省力化への投資により高い労働生産性の向上が期待できるか、単なる工数削減にとどまらない付加価値の増加が見込めるか、賃上げへの積極的な取り組み姿勢があるかが評価されます。省力化効果判定シートで定量的な効果を示すことが重要です。

必要書類の準備

交付申請に必要な書類は以下の通りです。法人と個人事業主で一部異なります。

書類名対象者留意点
従業員名簿(指定様式)全事業者中小企業判定に使用
損益計算書(前期・前々期)全事業者
貸借対照表(前期・前々期)全事業者
履歴事項全部証明書法人発行から3か月以内
法人税の納税証明書(その2)法人直近3期分
役員名簿(指定様式)法人
株主・出資者名簿(指定様式)法人
確定申告書の控え第一表個人事業主直近1期分
所得税の納税証明書(その2)個人事業主直近1期分
時間外労働時間等(指定様式)全事業者人手不足の確認書類(3種のうち1つ)
最低賃金者の賃金台帳全事業者賃上げ確認用
省力化効果判定シート(指定様式)販売事業者が添付
リース料軽減計算書・宣誓書リース利用時のみ
事業実態の詳細確認書類常勤従業員がいない事業者のみ

2回目以降の申請では、上記に加えて全従業員分の賃金台帳(今回分+前回分)と、複数回申請における最低賃金確認書が追加で必要となります。指定様式は公式サイトからダウンロードできるため、事前に確認しておきましょう。

電子申請・提出方法

中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)は、事業独自の申請受付システムを通じて電子申請を行います(公式サイト:https://shoryokuka.smrj.go.jp/catalog/)。jGrantsは使用しません。

申請の流れは以下の通りです。

  1. 中小企業(申請者)がGビズIDプライムアカウントでシステムにログイン
  2. 販売事業者と共同で、事業計画や必要書類をシステム上で入力・アップロード
  3. 販売事業者側でも所定の操作(省力化効果判定シートの添付等)を実施
  4. 両者の入力が完了した時点で申請が提出される

ファイナンス・リースを利用する場合は、対象リース会社も加えた3者での共同申請となり、リース会社側の操作も必要です。申請受付は令和9年3月末頃まで随時行われています(メンテナンス期間を除く)。

審査(書面審査)

中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)の審査は書面審査で行われます。面談やプレゼンテーションは実施されないため、提出した事業計画書・省力化効果判定シートの記載内容が審査の全てとなります。

審査では以下の観点が評価されます。

  1. 要件充足:公募要領に記載された基本要件(人手不足の確認・業種要件・従業員数等)をすべて満たしているか
  2. 省力化効果の合理性:導入する省力化製品が実際に労働生産性の向上に寄与するか、その効果が合理的に説明されているか
  3. 付加価値の増加:単なる工数削減にとどまらず、既存業務の省力化から新しい取組や高付加価値業務へのシフトが期待できるか
  4. 賃上げへの取り組み:大幅な賃上げによる補助上限額引き上げの適用や、事業場内最低賃金を地域別最低賃金に比べて一定以上の水準に引き上げる取り組みがあるか

採択・交付決定は申請から概ね1〜2か月程度です。書面の記載内容で採否が決まるため、省力化効果判定シートにおいて定量的な効果を具体的に示し、省力化で浮いた工数の活用方針を明確に記載することが重要です。

採択結果の通知後にやること

交付決定の通知を受けた後は、以下の手順で進めます。

  1. 省力化製品の契約・発注:交付決定後に契約・発注を行います。交付決定前に契約や発注を行うと補助金を受けられません。
  2. 省力化製品の導入・設置:販売事業者と連携して製品を設置・稼働させます。
  3. 補助事業の完了:導入した省力化製品が稼働し、事業計画に沿った運用を開始します。
  4. 実績報告の提出:交付決定日から原則12か月以内に事業を完了し、実績報告を提出します。
  5. 確定検査・補助金の支払い:実績報告の確認後、精算払いで補助金が支払われます。
  6. 効果報告(3年間):補助事業終了後、毎年度の効果報告を3回提出します。

採択後の注意点として、省力化製品の財産処分(売却・転用・破棄・貸付等)には事務局の承認が必要です。効果報告の期限を過ぎると交付決定が取り消される可能性もあるため、採択後のスケジュール管理も重要です。

採択されるためのポイント

中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)は書面審査で採否が決まります。審査基準が公表されているため、評価される観点を押さえた上で事業計画を作成することが、採択率を高める鍵となります。

審査基準

公表されている審査基準を踏まえると、以下の4つの観点が評価のポイントです。

  1. 基本要件の充足:公募要領に記載された要件(人手不足の確認・業種要件・GビズIDプライムの取得・最低賃金の充足等)をすべて満たしていること。ここで不備があると審査以前に不採択となります。
  2. 省力化効果の合理的な説明:導入する省力化製品が実際に労働生産性の向上に寄与することを、定量的なデータで示します。導入前後の工数比較や、削減される業務時間の具体的な数値を記載しましょう。
  3. 付加価値の増加:単なる工数削減ではなく、省力化で浮いた工数を新規事業の開発、顧客対応の強化、高付加価値業務へのシフトなどに振り向ける計画を具体的に記載します。「何時間削減できるか」だけでなく「浮いた時間で何をするか」が問われます。
  4. 賃上げへの積極的な取り組み:大幅な賃上げによる補助上限額引き上げの適用を目指す場合はもちろん、それ以外でも事業場内最低賃金の引き上げ水準を数値で明示することで評価が高まります。

省力化効果判定シートは販売事業者が添付する書類ですが、事業者自身も内容を十分に理解し、自社の課題と省力化の効果が一貫したストーリーで説明されているか確認してください。

関連資料・関連記事

省力化投資補助金(カタログ注文型)に関するよくある質問

省力化投資補助金(カタログ注文型)はどの企業が対象ですか?

人手不足の状態にある中小企業等が対象です。中小企業基本法第2条第1項に規定する中小企業者(個人事業主を含む)で、業種別に定められた資本金・従業員数の上限(製造業:3億円/300人、卸売業:1億円/100人、小売業:5,000万円/50人等)を満たす必要があります。NPO法人、社会福祉法人、介護事業を営む法人も一定の要件のもとで対象となります。人手不足の確認(残業30時間超・従業員5%以上減少・求人未充足のいずれか)が必要で、導入する製品カテゴリに紐付く業種と自社の業種が合致していることも要件です。みなし大企業に該当する場合は対象外となります。

省力化投資補助金(カタログ注文型)はどの経費が補助対象ですか?

補助対象経費は2種類です。1つ目は「製品本体価格」で、カタログに登録された省力化製品(IoT機器・ロボット等)の購入又は借用費用(単価50万円以上)です。2つ目は「導入経費」で、設置作業・運搬費・動作確認・マスタ設定等の費用(製品本体価格の2割が上限)です。中古品、消費税、リースの金利・保険料、委託・外注費、交通費・宿泊費、申請代行費等は補助対象外です。なお、1回の申請で複数種類の製品を申請することはできません。

省力化投資補助金(カタログ注文型)は交付決定前に着手した経費は対象ですか?

いかなる理由であっても事前着手は認められません。交付決定前に契約や発注を行った場合、補助金の交付を受けることはできません。他の補助金(事業再構築補助金等)に設けられている「事前着手承認制度」は、本事業には存在しません。必ず交付決定の通知を受けてから、販売事業者との契約・省力化製品の発注を行ってください。

省力化投資補助金(カタログ注文型)は他の補助金との併用は可能ですか?

以下の制限があります。ものづくり補助金の交付決定を受けて10か月を経過していない事業者は申請できません。また、過去3年間に2回以上ものづくり補助金の交付決定を受けた事業者も対象外です。事業再構築補助金・新事業進出補助金に採択され、その補助対象事業に用いる機器を本事業で導入する場合も申請できません。同一の省力化製品について、他の補助金と重複して補助を受けることはできないため、他の補助金との関係を事前に確認してください。

省力化投資補助金(カタログ注文型)はリース・中古品・外注は対象ですか?

リース:ファイナンス・リース取引に限り利用可能です。中小企業等・販売事業者・対象リース会社の3者で共同申請を行い、リース料から補助金相当分が減額される形で還元されます。セール&リースバック、転リース、割賦契約は対象外です。
賃貸借契約:年額で借料が登録された製品は1年分(12か月)の借料が補助対象です。1年未満の解約は交付決定取消となります。導入経費は対象外です。
中古品:補助対象外です。
外注費:導入経費における委託・外注費は補助対象外です。

省力化投資補助金(カタログ注文型)はいつ補助金が支払われますか?

補助金は精算払い(後払い)です。交付決定後に省力化製品を導入し、補助事業実施期間内(交付決定日から原則12か月以内)に事業を完了します。その後、実績報告を提出し、確定検査を経て補助金が支払われます。採択・交付決定までに申請から概ね1〜2か月程度かかります。ファイナンス・リースの場合は、補助金がリース会社に支払われ、リース料から補助金相当分が減額される形で還元されます。事前着手が認められないため、交付決定から補助金受領までの間は自己資金での立替が必要となる点にご注意ください。

支援内容

事業者様向け

相談・制度選定

事業内容・投資計画の整理
複数補助金制度の比較・適合性判断

計画策定・申請

事業計画の設計・ブラッシュアップ

特例(賃上げ特例等)を踏まえた申請戦略整理

事業計画書・申請書類の作成支援

採択後対応

交付申請・スケジュール設計

事業実施・入金完了まで伴走

実績報告・確定検査対応

補助金入金までの進行管理支援

販売事業者様向け

制度理解・準備

制度概要・活用メリットの解説

登録・体制整備

電子申請システムを用いた販売事業者登録支援

省力化製品の申請内容整理

中小企業への制度説明・提案サポート

共同交付申請の実務支援

導入・実行フォロー

申請後の手続き・進行管理サポート

Planbaseが選ばれる理由

補助金支援の豊富な実績と専門性

支援実績1,500社超・累計150億円超。

中小企業診断士・行政書士・経営コンサルなど、専門人材が多数在籍しています。

制度選定と計画構想からの併走支援

構想段階の状態から、事業内容を整理しながら併走します。

事業内容や投資スケジュールを踏まえ、最適な補助金制度を選定します。

全国対応の一貫サポート体制

1社あたり3〜4名体制で支援いたします。

北海道から沖縄まで全国対応し、申請から交付・実績報告まで伴走します。

専門家のワンポイントアドバイス

Planbase代表取締役 武衣貴志

省力化投資補助金は、人手不足という構造的な課題に対して、設備投資によって事業を前に進めるための非常に実践的な制度です。一方で、『何を導入すれば省力化になるのか』『事業全体としてどう効果を説明するか』といった整理が不十分なままでは、制度の趣旨に沿った申請になりません。Planbaseでは、現場の実態と将来の事業展開を踏まえた計画づくりを併走し、企業が持続的に成長できる省力化投資を支援します。

Planbase補助金支援責任者/中小企業診断士 村上貴弘

比較的取り組みやすい制度に見える一方で、『省力化効果』や『生産性向上への寄与』を、客観的かつ具体的に説明することが重要です。設備を導入するだけでは不十分で、導入前後で業務がどう変わるのか、どの工程がどれだけ改善されるのかを、申請段階から丁寧に設計する必要があります。

支援実績

関連する対応実績は準備中です。

サポートの流れ

01.

お問合せ〜ご契約

まずはお気軽にお問合せください。
ご説明した内容や料金についてご納得いただけましたら契約へと進みます。

02.

ヒアリング

契約から1週間程度で、お客さまの側よりヒアリングシートと財務資料をご送付いただきます。

03.

確認・修正

事業計画書の作成から1週間以内を目処に、お客さまに事業計画書を確認していただきます。必要に応じて内容に修正を加えます

04.

電子申請

お客さまに電子申請(申請書類の提出)を行っていただきます。

申請方法については事前に説明し、コピペで申請を行えるよう詳細な情報・資料をお送りしますのでご安心ください。

05.

採択後オプション 交付申請に向けた準備

送っていただいた資料をベースにキックオフミーティングを実施いたします。
ミーティング時間は1時間程度で、原則オンラインでおこないます。

06.

 採択後オプション 実績報告に向けた準備

補助金の交付が決定したら、請求書や納品書などの整理、実績報告書の作成など実績報告に向けた整理を行います。

07.

採択後オプション 実績報告の完了〜補助金の入金

作成した実績報告書をお客さまからご提出いただきます。その後、補助金の振込を確認して終了です。

よくあるご質問

補助金申請が初めてでも相談できますか?

はい、初めての補助金申請でもご相談いただけます。

Planbaseでは、申請経験がない企業様でも安心して進められるよう、制度の概要から申請の手順、必要書類の整理まで一貫して伴走支援いたします。

事業計画が固まっていなくても申請を目指せますか?

はい、事業計画がまだ固まっていなくても申請を目指すことは可能です。

Planbaseでは、企業様と一緒に事業構想や投資計画を整理しながら、採択に向けた実現可能な計画作りを併走支援します。

補助金を活用するために、事前に準備しておくべきことはありますか?

補助金申請の具体的な進め方や手続きについては、契約後に担当者が順を追ってご案内します。

必要なタイミングで書類をご依頼いたしますので、事務作業の負担を軽減することが可能です。

補助金申請は、すべて代行してもらえますか?

補助金申請の手続きは、Planbaseが伴走してサポートしますが、申請内容の提出は、原則として企業様ご自身に行っていただく必要があります。

これは、補助金制度上、企業様自身が事業責任を持つことが求められているためです。

Planbaseでは、計画書の作成アドバイスや必要書類の整理、交付申請・実績報告のサポートなど、実務負担を大幅に軽減する支援をご提供します。

補助金申請で、注意すべき不正行為にはどんなものがありますか?

補助金申請では、虚偽の申請内容や補助金の目的外利用、不正な報酬配布やキャッシュバックなどは不正行為にあたり、厳しく取り扱われます。

そのため、Planbaseでは、企業様がルールに沿った申請を行えるよう、事前確認や書類チェック、手続きの適正化まで伴走してサポートいたします。

ご不明点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。