IT導入補助金の不採択理由

COLUMN お役立ちコラム

2023.12.21

その他の補助金

【2024年】IT導入補助金の主な不採択理由は?再チャレンジを成功させるコツや注意点を解説!

補助金は申請すれば必ず受け取れるものではなく、不採択となる可能性もあります。毎年多くの企業が申請している「IT導入補助金」も例外ではなく、採択されるための工夫が必要です。また、不採択となった事例には、いくつかの共通点が見られます。 そこで本記事では、IT導入補助金の主な不採択理由を解説します。採択されるためのポイントも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

IT導入補助金の概要をおさらい

IT導入補助金の概要をおさらい

まずは、IT導入補助金の概要を簡単におさらいしましょう。

事業の目的

IT導入補助金は、中小企業や小規模事業者による、自社の課題に合わせたITツール導入を支援する制度です。ソフトウェアやハードウェアの購入費用、マニュアル作成・導入研修などの導入関連費用の一部が補助されます。

3つの申請枠

IT導入補助金には、「通常枠」「デジタル化基盤導入枠」「セキュリティ対策推進枠」の3つの申請枠が設けられています。

通常枠

A類型

自社の課題に合わせたITツール導入を支援


※導入するITツールが保有する業務プロセスの数によりA類型・B類型にわかれる

B類型

デジタル基盤導入枠

デジタル化基盤導入類型

会計・受発注・決済・ECの機能を有するITツールの導入を支援

商流一括インボイス対応類型

インボイス制度に対応するITツール(受発注ソフト)の導入を支援

複数社連携IT導入類型

ITツール導入による中小企業・小規模事業者の連携を支援

セキュリティ対策推進枠

セキュリティ対策推進枠

外部からのサイバー攻撃に備え、サイバーインシデントのリスク低減につながる取り組みを支援

※参照:IT導入補助金2023|IT導入補助金2023後期事務局

最新のIT導入補助金については次の記事で詳しく解説しています。

 

▼2024年(令和6年) IT導入補助金とは?
https://planbase.co.jp/column/280/

IT導入補助金の採択率は?

IT導入補助金の採択率は?

IT導入補助金の採択率は、申請枠によって異なります。

たとえば、通常枠は40~70%程度、デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)は60~80%程度、セキュリティ対策推進枠は80~95%程度で推移しているといわれています。

採択率が低い回もあるので、1度不採択になったからといって諦める必要はありません。

不採択理由1. 申請内容や添付書類の不備

不採択理由1. 申請内容や添付書類の不備

I代表的なT導入補助金の不採択理由として、「入力ミスや書類の添付漏れ」が挙げられます。具体的には、以下のようなケースが考えられるでしょう。

登記情報との不一致

IT導入補助金の申請には、法人の登記事項を証明する「履歴事項全部証明書」が必要です。
会社情報や役員氏名などの情報が「履歴事項全部証明書」と一致していないと、事業内容が不明瞭として不採択になってしまう恐れがあります。

住所の記入漏れ

法人の住所は郵便番号を入力すると市区町村までは自動入力されますが、丁目・番地・号は手動で入力する必要があります。入力漏れのないよう注意が必要です。

不採択理由2. 申請要件をすべて満たしていない

不採択理由2. 申請要件をすべて満たしていない

IT導入補助金には、数多くの申請要件があります。申請要件を一部でも満たしていないと、不採択になってしまうでしょう。

たとえば、以下のようなケースが考えられます。

・交付申請の直近月において地域別の最低賃金を満たしていない
・「SECURITY ACTION」を実施していない
・申請前に「みらデジ経営チェック」を行っていない など

不採択理由3. 補助対象外の要件に当てはまる

不採択理由3. 補助対象外の要件に当てはまる

補助対象の要件をすべて満たしていても、補助対象外の要件に当てはまっている場合は不採択となってしまいます。注意すべきは「事業者」と「経費」の要件です。

補助対象外の事業者に該当する

申請対象事業者の要件を満たしていても、下記のいずれかに該当する事業者は申請の対象外です。

・経済産業省または中小機構から、補助金等指定停止措置または指名停止措置が講じられている
・過去1年の間に、労働関係法令違反により送検処分を受けている
・宗教法人や法人格のない任意団体(サークルやPTAなど)

※参照:IT導入補助金2023 公募要領 デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)|サービス等生産性向上IT導入支援事業事務局

補助対象外の経費に該当する

たとえば、デジタル化基盤導入枠のデジタル化基盤導入類型では、以下のような経費は補助対象外となります。

・交付申請時に、ITツールの利用料の金額が定められないもの
・対外的に無料で提供されているもの
・中古品

※参照:IT導入補助金2023 公募要領 デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)|サービス等生産性向上IT導入支援事業事務局

不採択理由4. 申請内容や事業計画が不十分

不採択理由4. 申請内容や事業計画が不十分

申請内容や事業内容が不十分であることも、不採択となる理由の1つです。

費用の詳細や補助金の使い道が曖昧

記入漏れはなくても、内容が曖昧だと審査でマイナスポイントとなります。たとえば、費用の詳細や補助金の使い道などが曖昧な場合は、不採択となる恐れがあるでしょう。

ビジョンや目標設定が不明確

事業のビジョンや目標設定が不明瞭だと、採択の可能性が下がってしまいます。事業計画書を作成する際は、具体的な数値や目標設定を盛り込むことが大切です。

内容に不自然な点がある

売上や利益増加の推移など、内容に不自然な点があると、審査で不利に働きます。根拠となる情報を明示しながら、現実的な数値を記載しましょう。

不採択理由5. 申請枠が適切ではない

不採択理由5. 申請枠が適切ではない

IT導入補助金は、申請枠ごとに対象となるITツールが異なります。

とくに、デジタル基盤導入枠には3つの類型が設けられており、それぞれ対象ITツールが異なります。導入予定のツールに合わせて、適切な申請枠を選ぶことが大切です。

不採択理由6. 導入による効果が認められない

不採択理由6. 導入による効果が認められない

IT導入補助金に採択されるためには、ITツールの導入による効果を認められる必要があります。
そのため、以下のような理由から不採択となってしまうケースもあるでしょう。

費用対効果が合っていない

利用者数(従業員の人数)に見合わない高額なツールを申請している場合や、高額な申請枠に対して労働生産性の伸び率を最低値で見積もっている場合など、費用対効果が合っていない場合は不採択となる恐れがあります。

自社の課題とITツールの関連性が希薄

自社が抱える課題とITツールの関連性が希薄であり、導入による改善効果が見込まれない場合も同様です。単なる買い替えや追加増資とみなされ、不採択となる可能性が高まってしまいます。

自社にどのような課題があり、ITツールの導入でそれがどのように改善されるのか、きちんと整理することが大切です。

IT導入補助金の再チャレンジを成功させる方法

IT導入補助金の再チャレンジを成功させる方法

もしも不採択になっても、IT導入補助金は何度でも再申請できます。不採択となった理由を洗い出し、適切な改善策を講じましょう。再チャレンジを成功させるヒントとして、以下の内容もぜひ参考にしてください。

公募要領をくまなくチェックする

「申請要件を満たしていなかった」「書類に不備があった」といったミスで、不採択となるケースは意外に多いものです。公募要領にくまなく目を通し、必要要件や申請書類などをしっかりと確認しましょう。

事業計画書のクオリティをアップする

採択の可能性を高めるためには、事業計画書を作り込むことも大切です。自社がどのような課題を抱えていて、どのようなアプローチで、なにを達成するのか、根拠と客観性のある事業計画を立てましょう。

加点項目を満たす

IT導入補助金には、必須の申請要件とは別に、審査に有利に働く加点項目が設けられています。採択の可能性を高めることにつながるため、加点項目を積極的に満たすようにしましょう。

たとえば、デジタル化基盤導入枠のデジタル化基盤導入類型には、以下のような加点項目があります。

・地域未来投資促進法の地域経済牽引事業計画(IT導入補助金の申請受付開始日が当該計画の実施期間内であるものに限る)の承認を取得している
・交付申請時点で地域未来牽引企業に選定されており、地域未来牽引企業としての「目標」を経済産業省に提出している
・導入するツールとして「サイバーセキュリティお助け隊サービス」を選定している

※参照:IT導入補助金2023 公募要領 デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)|サービス等生産性向上IT導入支援事業事務局

専門家にアドバイスを求める

採択の可能性を高めるなら、補助金申請のコンサルティングサービスなどにアドバイスを求めることもおすすめです。また、前回不採択となったときとは、別のIT導入支援事業者への相談も検討しましょう。

 

IT導入補助金に再申請する際の注意点

IT導入補助金に再申請する際の注意

IT導入補助金に再申請する際は、以下の2つのポイントに注意しましょう。

・公募要領が変更されている場合がある
・改善点を強調する

公募要領が変更されている場合がある

補助金の公募要領は、実施年度や前期・後期などで変更される場合があります。申請枠や補助対象など、大きな変更が生じる可能性もあるため注意が必要です。前回までの公募要領ではなく、常に最新の情報をチェックしましょう。

改善点を強調する

再申請のコツを実践するだけでなく、前回申請時との違いを強調することも大切です。具体的な数値やデータを用いたり、専門家からの意見を添えたりするとよいでしょう。

まとめ

IT導入補助金の不採択事例には、いくつかの共通点があります。不採択となる「よくある理由」を把握し、今後の申請に役立ててください。書類の不備や入力漏れが原因となるケースも少なくないため、ケアレスミスには十分注意しましょう。採択の可能性を高めるためには、事業計画書をしっかりと作り込むことが大切です。

最新のIT導入補助金については次の記事で詳しく解説しています。

▼2024年(令和6年) IT導入補助金とは?
https://planbase.co.jp/column/280/

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「株式会社プランベース」は、経済産業省認定の認定経営革新等支援機関です。豊富な実績とノウハウを活かし、包括的かつ体系的に補助金申請をサポートします。

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この記事の執筆者

村上 貴弘

村上 貴弘

東京大学経済学部卒。行政書士。
在学中からフリーランスのコンサルタントとして中小企業、士業事務所の補助金獲得のコンサルティングを行なう。
2019年株式会社meditips(現:株式会社プランベース)創業。
2020年同社取締役就任。
2021年meditips行政書士事務所開業。現在はベンチャー企業や飲食店、製造業、建設業など幅広い企業の経営戦略立案や補助金申請支援を行なっている。