IT導入補助金を申請する際に必要な書類
IT導入補助金を申請する際に必要な書類は、法人と個人で異なります。申請後の書類の差し替えはできないため、申請前には、必要書類を網羅しているかを入念に確認しましょう。
2023.12.26
その他の補助金
IT導入補助金は、オンライン上で必要書類を添付し申請する形になっています。そのため、必要書類をしっかり把握することが、手続きをスムーズに進めるポイントになります。 しかし、納税証明書は、(その1)、(その2)と形式が別れており、どれを提出すればいいのか分からないケースも少なくありません。 今回はIT導入補助金の必要書類のうち、特に納税証明書に詳しく触れながら解説していきます。
目次
IT導入補助金を申請する際に必要な書類は、法人と個人で異なります。申請後の書類の差し替えはできないため、申請前には、必要書類を網羅しているかを入念に確認しましょう。
法人がIT導入補助金を申請する際の必要書類は、下記の2種類です。
・履歴事項全部証明書
・法人税の納税証明書(その1またはその2)
履歴事項全部証明書とは、法務局が発行する法人の登記事項を証明する書類です。法人番号や法人名、本店住所、資本金、設立年月日などの情報が記載されています。
IT導入補助金をオンライン申請する際には、申請内容と履歴事項全部証明書の内容が一致する必要があります。
発行から3か月以内のものが有効とされ、全てのページの提出が必要です。例えば、2023年12月1日に交付申請を行う場合は、2023年9月1日以降に発行された履歴事項全部証明書を用意しましょう。
法人税の納税証明書とは、収めた税金の税目、納付すべき税額が記載されている書類です。納税証明書には、以下の6種類があります。
納税証明書(その1) |
納付すべき税額、納付した税額および未納税額などを証明する |
納税証明書(その2) |
所得金額を証明する |
納税証明書(その3の1) |
未納の税額がないことを証明する |
納税証明書(その3の2) |
個人事業主の申告所得税や復興特別所得税、地方消費税、消費税を証明する |
納税証明書(その3の3) |
法人税と消費税および地方消費税を証明する |
納税証明書(その4) |
証明を受けようとする期間に、滞納処分を受けていないことを証明する |
IT導入補助金の申請には、(その1)もしくは(その2)が必要です。直近分の納税証明書を、所轄の税務署で発行しましょう。
IT導入補助金の申請には、電子納税証明書も使用可能です。電子納税証明書は、「e-Tax」で請求申請をします。電子納税証明書には、PDF形式とXML形式の2種類がありますが、IT導入補助金の申請に利用できるのはPDF形式のみである点に注意しましょう。
個人事業主がIT導入補助金を申請する際は、下記3つの書類が必要になります。
・運転免許証又は運転経歴証明書又は住民票 |
身分を証明するために必要な書類です。運転免許証は有効期限内のもの、住民票は交付から3か月以内のものが有効です。
所得税の納税証明書は、一番直近のものであり、且つ税務署の窓口にて発行されているものに限ります。法人と同じく種類があり、(その1)と(その2)が有効です。
また電子証明書は、法人が申請するときと同様に、PDF形式で発行されたフォーマットのみ認められています。
一番直近の所得税確定申告書の控えであり、且つ税務署が確定申告書類を受け取る際に押した受付印があるものが有効です。
e-Taxを利用して確定申告をした際は、税務署の印がある確定申告書の控えが手元に残りません。そのため、e-Taxから電子申請等証明書の交付を請求する必要があります。
納税証明書の取得方法は、オンラインでの請求と、書面での請求の2つがあります。手数料は、次の算式による収入印紙又は現金が必要で、インターネットバンキングやスマートフォン、ペイジーで支払います。
・その1・その2:税目数×年度数×枚数×370円 |
※電子納税証明書(電子ファイル)で受け取る場合は、1つの請求に対して1つのファイルで発行するため、請求枚数は1枚となります。
※370円はオンラインでの請求の場合。書面で請求する場合は400円。
オンラインで請求する場合は、国税電子申告・納税システムのe-Taxで行います。月曜日と土日祝日は8時30分〜24時しか利用できないため、注意しましょう。火曜日~金曜日は24時間利用できます。
電子ファイルで受け取る場合は、電子署名を付与し、電子証明書を添付して送信します。また、法人は代表者以外が請求する場合、代表者本人の電子委任状に加え、代理人の電子署名の付与と電子証明書の送信が必要です。
申請方法や代理請求に必要なものは、電子ファイルで受け取る場合と同様です。
電子ファイルで受け取る場合との違いは、手数料に加えて、郵送料がかかることです。また、支払い方法は、ペイジーに対応したインターネットバンキングのみになります。
書面の納税証明書を税務署窓口に行って受け取る場合は、電子証明書は不要です。マイナンバーカードや運転免許証などの本人確認書類に加えて、手数料相当の収入印紙または現金を持参しましょう。代理人が受け取る場合には、法人代表者からの委任状と代理人の本人確認書類が必要です。
納税証明書は、納税証明書交付請求書を提出して請求します。納税証明書交付請求書は、国税庁のWebサイトからダウンロード可能です。書面請求の場合の手数料は1枚400円で、請求・受け取りともに郵送か税務署窓口で行います。
請求と受け取りを郵送で行う場合、納税証明書交付請求書を記入し、手数料の金額に相当する収入印紙と切手を貼った返信用封筒を同封、所轄の税務署宛てに郵送します。手数料の支払い方法は、収入印紙のみで、現金やインターネットバンキングは利用できません。
請求と受け取りを税務署の窓口で行う場合、納税証明書交付請求書を記入する必要があります。手数料相当の収入印紙か現金、法人代表者の本人確認書類を持参しましょう。手数料は現金でも支払い可能となっており、代理人が受け取る場合には、法人代表者からの委任状や、代理人の本人確認書類が必要です。
IT導入補助金の必要書類の注意点を解説します。書類の不備は、差し戻しや不採択の原因になるため注意しましょう。
法人の申請で必要な履歴事項全部証明書は、申請日から3か月以内に発行されたものを提出する必要があります。早く発行しすぎると、他の用意をしている間に3か月過ぎてしまうので注意しましょう。交付申請する日の目星をつけて、逆算して取得するとよいでしょう。
納税証明書の税目は、法人の場合は「法人税」、個人事業主の場合は「所得税」です。また、年度が直近分になっているか、しっかりと確認しましょう。
ただし、事業者としてまだ一度も納税をしていない場合は、納税証明書は発行されません。代替書類は認められていないため、実質的に設立して1期未満の場合はIT導入補助金の申請はできません。
IT導入補助金の申請では、必要書類以外にも以下が必要です。
IT導入補助金の申請手続きには「GビズIDプライムアカウント」が必要です。GビズIDとは、中小企業向けのさまざまな行政サービスを利用できる共通認証システムです。
SECURITY ACTIONとは、中小企業・小規模事業者が、自ら情報セキュリティ対策に取り組むことを宣言する制度です。2段階の取り組み目標である、「1つ星」「2つ星」のどちらかを選択し、自己宣言の申し込みを行うことで、自己宣言IDが取得できます。手続きはオンラインで可能です。
「みらデジ」とは、中小企業・小規模事業者等の経営課題を、デジタル化により解決するポータルサイトです。サイト上で経営チェックを行うことができます。
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IT導入補助金の申請には、納税証明書をはじめ、さまざまな書類が必要です。IT補助金のスムーズな申請のため、また不採択や差し戻しの原因にならないよう、適切な必要書類を正しく用意しましょう。
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村上 貴弘
東京大学経済学部卒。
中小企業診断士、行政書士。
2019年株式会社プランベース創業。
2021年meditips行政書士事務所開業。
製造業、建設業、運輸業、ソフトウェア業など幅広い業種の補助金申請支援実績が豊富。特に事業再構築補助金やものづくり補助金、成長投資補助金といった大規模な補助金の申請に強みを持つ。
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