IT導入補助金 2024

COLUMN お役立ちコラム

2023.12.27

その他の補助金

2024年(令和6年)IT導入補助金とは?申請方法や補助金額を解説

IT導入補助金とは、中小企業・小規模事業者等の労働生産性の向上を目的として、業務効率化やDX等に向けた ITツール(ソフトウェア、サービス等)の導入を支援する補助金です。 非常に幅広いITツールが補助対象になっていることから、聞いたことがある方や申請したことがある方も多いのではないでしょうか。 IT導入補助金は2016年から始まった補助金で、これまでに様々な改正が続けられてきましたが、最近はサブスクリプション形式のITツールも手厚く補助されるようになるなど、使いやすさがどんどん高まっています。 この記事ではIT導入補助金の申請を検討している事業者の方や、IT導入補助金を活用して自社の製品を販売促進したいソフトウェア会社の方向けにIT導入補助金を徹底解説していきます。

IT導入補助金 2024とは

▼IT導入補助金についての相談・お問い合わせは下記から
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【更新情報】
※2023年12月26日
記事公開

※2024年2月6日
記事の内容を修正

IT導入補助金 2024とは

IT導入補助金とは、中小企業・小規模事業者等の労働生産性の向上を目的として、業務効率化やDX等に向けた ITツール(ソフトウェア、サービス等)の導入を支援する補助金です。

2024年(令和6年)のIT導入補助金の特徴として、インボイス対応に特化した枠が用意されており、会計ツール等の導入に特に使いやすいこと、最大で補助金額450万円、補助率1/2~4/5であり、規模がますます拡大されていることが挙げられます。

2024年(令和6年)のIT導入補助金では、「通常枠」「インボイス枠 インボイス対応類型」「インボイス枠 電子取引類型」「複数社連携IT導入枠」「セキュリティ対策推進枠」の5つの支援枠が設けられ、中小企業の課題に合わせた幅広い支援が用意されています。

※2024年2月6日、IT導入補助金の公募要領が公表されました。IT導入補助金に申請を検討している事業者は、一度丁寧に公募要領に目を通すようにしてください。
※参考:IT導入補助金公募要領

IT導入補助金 2024のしくみ

IT導入補助金は、他の補助金のようにただ申請者が事務局に補助金申請を行えば良いというものではなく、申請者(中小企業・小規模事業者)は事務局に登録された「IT支援事業者」とパートナーシップを組んで補助金申請を行う必要があります。

IT導入補助金は自社だけでは受給出来ないものであり、申請にはIT導入支援事業者の協力が必要であることに注意しましょう。

IT導入補助金のしくみ

因みに、IT導入支援事業者とは、中小企業・小規模事業者等に対して、ITツールの説明や導入、運用方法の相談等のサポートを行ったり、各種補助金申請の取りまとめ等まで支援したりする事業者を指します。
IT導入支援事業者について、詳しくは次の記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。

▼IT導入補助金の申請代行について
https://planbase.co.jp/column/287/

IT導入補助金 2024で導入できるITツールとは

IT導入補助金で導入することができるのは「IT導入補助金のITツールとして登録されたITツール」のみです。そのため、仮に導入したいITツールがあったとしても、そのツールがIT導入補助金のITツールとしての登録を受けていなければIT導入補助金を活用して導入する事はできません。

IT導入補助金 2024で導入可能なITツールの例は次の通りです。

・会計/受発注/決済ソフト
・PC/タブレット
・レジ/券売機

注意点として、2024年度からECサイトが完全にIT導入補助金の対象外になります。

上述したIT導入支援事業者、対象となるITツールは、公式サイトで公開されることが予想されます。
実際2023年度は、「IT導入支援事業者・ITツール検索(コンソーシアム含む)」という公式の検索用サイトが設けられていました。
導入したいITツールが決まれば、公式サイトをもって補助対象か否か確認するようにしましょう。

※参考:IT導入支援事業者・ITツール検索(コンソーシアム含む)

2023年(令和5年度)のIT導入補助金

2023(令和5年度) IT導入補助金の補助対象

IT導入補助金 2024との比較を可能にするため、参考までに2023年IT導入補助金の概要を紹介します。

通常枠

通常枠は、中小企業・小規模事業者等のITツール導入、業務効率化・売上アップを支援する申請枠です。

補助対象者 中小企業・小規模事業者
補助額
    • A類型
      • 5万円以上150万円未満

    • B類型
      • 150万円以上450万円以下
補助率 1/2
補助対象経費 ソフトウェア購入費、クラウド利用料(最大2年分)、導入関連費

セキュリティ対策推進枠

セキュリティ対策推進枠は、中小企業・小規模事業者がサイバーインシデントが引き起こすリスクの低減に向けて行う投資を支援する申請枠です。

補助対象 中小企業・小規模事業者等
補助額 5万円~100万円以下
補助率 1/2
補助対象経費 サイバーセキュリティサービス利用料(最大2年分)

デジタル化基盤導入枠

デジタル化基盤導入枠は、デジタル化基盤導入類型、商流一括インボイス対応類型、複数社連携IT導入類型に分類されます。

デジタル化基盤導入類型

デジタル化基盤導入類型は、会計ソフト、受発注ソフト、決済ソフト、ECソフトに特化した申請枠です。

補助対象 中小企業・小規模事業者等
補助額・補助率
  • ソフトウェア等
    • 50万円以下:3/4
    • 50万円~350万円以下:2/3

  • PC、タブレット等
    • 10万円以下:1/2

  • レジ、券売機
    • 20万円以下:1/2
補助対象経費 ソフトウェア購入費、導入関連費、ハードウェア購入費

商流一括インボイス対応類型

商流一括インボイス対応類型は、インボイス制度に対応した受発注システムを対象とした申請枠です。

補助対象 中小企業・小規模事業者等、その他の事業者等
補助額 350万円以下(ITツールの導入費用に、契約する受注側アカウントの総数に対する受注側の中小企業・小規模事業者等が利用するアカウント数の割合を乗じた金額)
補助率 中小企業・小規模事業者等は2/3、その他の事業者等は1/2
補助対象経費 クラウド利用料(最大2年分)

複数社連携IT導入類型

デジタル化基盤導入枠の複数社連携IT導入類型は、複数の中小企業・小規模事業者が連携してITツール及びハードウェアを導入することにより、地域DXの実現や、生産性の向上を図る取組に対して、複数社へのITツールの導入を支援するとともに、効果的に連携するためのコーディネート費や取組への助言を行う外部専門家に係る謝金等を含めて支援する申請枠です。

補助対象 商工団体等、中小企業者又は団体、コンソーシアム
補助額・補助率
  • 基盤導入経費
    • 3,000万円以下(50万円以下×構成員数):3/4
    • 3,000万円以下(50~350万円×構成員数):2/3

  • 消費動等分析経費
    • 3,000万円以下(50万円以下×構成員数):2/3

  • その他経費
    • 200万円以下:2/3
補助対象経費 ソフトウェア購入費、導入関連費、ハードウェア購入費

2023年度IT導入補助金の補助対象者

補助対象者は、業種ごとに資本金および常勤従業員数によって定められています。
具体的な補助対象については、次の「2024年(令和6年度)のIT導入補助金」で紹介しているため、参考にしてください。

2024年(令和6年度)のIT導入補助金

2023年度からの変更点

IT導入補助金の2023年度からの主な変更点は次の3点です。

1. 支援枠の改編
2. 補助率の拡大
3. 制度変更に伴う補助対象ITツールの見直し

※参考:IT導入補助金PR資料

1. 支援枠の改編

IT導入補助金 2024では、申請枠が、これまでの「通常枠(A・B類型)」,「セキュリティ対策推進枠」,「デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型/商流一括インボイス対応類型/複数社連携IT導入類型)」から、

「通常枠」,「セキュリティ対策推進枠」,「インボイス枠(インボイス対応類型・電子取引類型)」,「複数社連携IT導入枠」の全4申請枠に改編されます。

ECサイト等が補助対象であったデジタル化基盤導入類型がなくなり、インボイス対応への補助を充実させた形となりました。

2. 補助率の拡大

IT導入補助金 2024から、インボイス枠(インボイス対応類型)において、小規模事業者に対する補助率が一部「4/5」へ拡大されます。昨年度の「デジタル化基盤導入枠(商流一括インボイス対応類型)」では中小企業・小規模事業者の補助率は2/3以内であったため、補助率引き上げられたことが分かります。

3. 制度変更に伴う補助対象ITツールの見直し

補助対象となるITツールの見直しが行われました。

インボイス枠(インボイス対応類型)では、インボイス制度に対応した「会計」,「受発注」,「決済」機能を有するソフトウェアが対象になります。反対に、インボイス枠に対応していないソフトウェア及びECサイト制作が補助対象外となります。

IT導入補助金 2024の申請枠

ここから、2024年(令和6年度)IT導入補助金の全4つの申請枠について、詳しく解説します。
IT導入補助金 2024の全体像は次の通りです。赤字が2024年度から新たに拡充される点となります。

通常枠

IT導入補助金 2024の通常枠は、生産性の向上に資するITツール(ソフトウェア・サービス)の導入費用を支援する申請枠です。
クラウド利用料を最大で2年分補助し、保守運用等の導入関連費用も負担します。

補助額は、導入するITツールが下記業務プロセスを何種類以上満たすか、で変わります。

ITツールとプロセス

補助事業者 中小企業・小規模事業者等
補助額 5万円~150万円未満 (ITツールの業務領域が3種まで)
150万円~450万円以下 (ITツールの業務領域が4種以上)
補助率 1/2
補助対象経費 ソフトウェア購入費, クラウド利用料(最大2年分), 導入関連費

インボイス枠

IT導入補助金 2024のインボイス枠は、「インボイス枠 インボイス対応類型」と「インボイス枠 電子取引類型」の2つの類型に分けられます。

インボイス枠 インボイス対応類型

インボイス対応類型は、2023/10/1に開始されたインボイス制度への対応に特化した支援枠で、会計・受発注・決済ソフトに加え、PC・タブレット・レジ・券売機等のハードウェア導入費用も支援する申請枠です。

小規模事業者に対して最大補助率が4/5である点や、補助上限が無く安価なITツールも導入可能な点が特徴です。

補助事業者 中小企業・小規模事業者等
補助額・補助率
  • インボイス制度に対応した会計・受発注・決済ソフト
    • 50万円以下:中小企業は3/4、小規模事業者は4/5
    • 50万円超~350万円:2/3

  • PC・タブレット等
    • 最大10万円まで:1/2

  • レジ・券売機等
    • 最大20万円まで:1/2
補助対象経費 ソフトウェア購入費、クラウド利用料(最大2年分)、導入関連費、ハードウェア購入費

インボイス枠 電子取引類型

インボイス枠の電子取引類型は、取引関係における発注者(大企業を含む)が費用を負担してインボイス対応済の受発注ソフトを導入し、受注者である中小企業・小規模事業者等が無償で利用できるケースを支援する申請枠です。

補助事業者 大企業等、中小企業・小規模事業者等
補助額 最大350万円まで
補助率 大企業は1/2、中小企業は2/3
補助対象経費 クラウド利用料(最大2年分)

複数社連携IT導入枠

IT導入補助金 2024の複数社連携IT導入枠は、10者以上の中小企業・小規模事業者等が連携した、インボイス制度への対応やキャッシュレス決済を導入する取り組み等を支援する申請枠です。連携に向けた事務費・専門家費も補助対象に含まれます。

補助事業者 中小企業・小規模事業者等
補助額・補助率
  1. インボイス枠インボイス対応類型の対象経費
    • 補助額および補助率は上記同様

  2. 消費動向等分析経費(a以外の経費)(※1)
    • 50万円×参画事業者数(a,b合わせて3,000万円以内):2/3

  3. 事務費・専門家費
    • 最大200万円まで:2/3
補助対象経費
  • ソフトウェア購入費
  • クラウド利用料(最大2年分)
  • 導入関連費
  • ハードウェア購入費

※1:消費動向等分析経費のクラウド利用料は1年分が補助対象

セキュリティ対策推進枠

IT導入補助金 2024のセキュリティ対策推進枠は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が公表する「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に掲載されているセキュリティサービスの利用料を支援する申請枠です。

補助事業者 中小企業・小規模事業者等
補助額 5万円~100万円まで
補助率 1/2
補助対象経費 サイバーセキュリティサービス利用料(最大2年分)(※1)

※1:(独)情報処理推進機構(IPA)「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に掲載されたサービス

2024年IT導入補助金の補助対象者

IT導入補助金 2024においても、主に小規模事業者および中小企業が補助対象となります。
IT導入補助金の補助対象者は、業種ごとに資本金および従業員数から定義され、次のようになると考えられます。
(2023年の定義を参照)

中小企業

※「インボイス枠 電子取引類型」のみ、中小企業・小規模事業者等と受発注の取引を行っている事業者(大企業含む)も対象です。

【対象となる中小企業】

業種・組織形態 資本金 常勤従業員数
製造業、建設業、運輸業 3億円 300人
卸売業 1億円 100人
サービス業(ソフトウェア業、情報処理サービス業、旅館業を除く) 5,000万円 100人
小売業 5,000万円 50人
ゴム製品製造業 3億円 900人
ソフトウェア業又は情報処理サービス業 3億円 300人
旅館業 5,000万円 200人
その他の業種(上記以外) 3億円 300人

【その他の法人】

業種・組織形態 資本金 常勤従業員数
医療法人、社会福祉法人、学校法人 - 300人
商工会・都道府県商工会連合及び商工会議所 - 100人
中小企業支援法第2条第1項第4号に規定される中小企業団体 - 主たる業種に記載の
従業員規模
特別の法律によって設立された組合またはその連合会 - 主たる業種に記載の
従業員規模
財団法人(一般・公益)、社団法人(一般・公益) - 主たる業種に記載の
従業員規模

小規模事業者

補助対象となる小規模事業者の定義は次のようになっています。

【小規模事業者】

業種・組織形態 常勤従業員数
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く) 5人以下
サービス業のうち宿泊業・娯楽業 20人以下
製造業その他 20人以下

IT導入補助金の活用事例

IT導入補助金の活用事例

IT導入補助金運営事務局が公開したIT導入補助金 2024のリーフレットでは、想定されるIT導入補助金 2024の活用例が次のように紹介されています。

【インボイス枠】
インボイス発行の手間を効率化するため、「会計ツール」を導入。営利担当が手作業で行っていた出納管理が自動化され、バックオフィスの効率が全体的に向上。

【通常枠】
タイムカードによる勤怠管理のため、本社出勤後の現場移動、帰社後の帰宅が必要であったところ、「勤怠・労務管理ツール」の導入により出先からの打刻が可能に。これにより、残業時間が3割削減、人事担当の作業効率も大幅アップ

そのほかに、これまでのIT導入補助金の活用事例を次の記事で紹介しています。

▼IT導入補助金の活用事例
https://planbase.co.jp/column/291/

IT導入補助金 2024の公募スケジュール

IT導入補助金 2024の公募スケジュール

IT導入補助金 2024(令和6年度)の公募スケジュールは現在公表待ちの段階です。
公募スケジュールが更新され次第、随時スケジュールを更新します。

※注意※
2024年1月29日(月)17:00締切の公募は、2023年後期IT補助金の最終締切分となっています。IT導入補助金でECサイトを導入したい事業者の皆様には、この最終締め切りで申請することをおすすめします。

IT導入補助金 2024の申請手順

IT導入補助金 2024の申請手順

IT導入補助金の申請手順の大まかな流れは次のとおりです。
今回は、中小企業・小規模事業者に必要な手順を解説します。

IT導入補助金の申請手続きの流れ

1. IT導入支援事業者、導入ツールの選定

申請者は、IT導入支援事業者及びITツールを選定し、IT導入支援事業者に見積書の取得依頼を行います。
IT導入支援事業者、導入ツールの選定には公式の検索ツールを活用しましょう。

※参考:IT導入支援事業者・ITツール検索(コンソーシアム含む)

2. 交付申請準備

サポートを依頼するIT導入支援事業者と導入するITツールが決定したら、交付申請準備を行います。

交付申請前に必要な手続き

交付申請前に、次の3つの手続きが必要です。

gBizIDプライムの取得
gBizIDプライムとは、法人代表者や個人事業主専用の行政サービスを管理するアカウントで、補助金の申請などで必要になります。今現在、登録料は無料です。アカウントIDの発行まで約2週間要するため、早めの申請手続きを行いましょう。

※参考:gBizID公式ホームページ

SECURITY ACTIONの一つ星」または「★★二つ星」の宣言をする

SECURITY ACTIONとは、IPAが実施する中小企業、が実施する中小企業・小規模事業者等自らが、情報セキュリティ対策に取組むことを自己宣言する制度であり、IT導入補助金の申請には、「一つ星」または「★★二つ星」の申請が要件とされています。

※参考:情報処理推進機構(IPA)|SECURITY ACTIONとは

みらデジ経営チェックを行う
IT導入補助金の申請には、みらデジ経営チェックが必要です。みらデジ経営チェックとは、PCやスマホから調査に回答することで、経営課題やデジタル化の進捗度などを確認できるサービスです。
IT導入補助金の申請に用いているgBIZIDプライムを利用して、みらデジ事業者登録を行ったうえで、みらデジ経営チェックを行うことが必要です。

※参考:みらデジポータルサイト|経済産業省 中小企業庁

3. 交付申請の提出

交付申請では、gBiziDやパスワード、会社情報、会社の財務情報や経営状況などの情報入力、申請書類の提出が必要になります。
特に、交付申請に向けた書類の容易は非常に複雑なものとなっているため、時間を掛けて準備することが必要です。

交付申請の必要書類について、詳しくは後述します。

※参考:交付申請の手引き|通常枠(A・B類型)・セキュリティ対策推進枠・デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)共通

4. 採択・交付決定

事務局による審査を経て、採否が決定し交付決定となります。「交付決定」となった申請者へ事務局は「交付決定通知」が行われます。交付決定通知を受けた申請者は「補助事業者」となり、補助事業を開始することができます。

交付決定後、補助事業を実施することになりますが、交付決定を受ける前に一部でも契約・発注・支払い等を行った申請は補助金の交付を受けることが出来ないことに注意しましょう。

原則、交付決定後に補助事業に着手することが必要です。

5. 事業実施

交付決定を受けた後、補助事業を実施します。この後の実績報告で必要となるため、事業に係る証憑は破棄等せずに全て保管するようにしましょう。

また注意点として、事業を開始する際には必ず最初に「契約・発注」を行ってください。「契約・発注」の前に「納品」や「請求・支払い」等を行った場合、補助金の交付を受けることが出来ません。

IT導入補助金事業実施の流れ

6. 事業実績報告

事業完了後、速やかに実施した事業内容を事務局へ報告しましょう。実績報告の書類は、IT導入支援事業者と補助事業者が共同で作成し、補助事業者が提出します。

事業が適正に行われなかった場合や、実績報告期間中に正しく実績報告が行われなかった場合、補助金の交付を受けることが出来なくなるため、十分に注意しましょう。

7. 確定検査

確定検査では、事務局が実績報告で報告された内容について、事業が申請に基づき実施され、経費が適正に支出されたことを検査します。必要に応じて実地調査が行われることもあります。

確認・指摘事項が合った場合には事務局より補助事業者へ通知が行われるため、速やかに対応しましょう。

8. 補助金額の確定・交付

確定検査で補助事業が適切に実施されたことが認められると、事務局から補助事業者に対して補助金交付決定額が通知されます。内容に相違なければ申請者は承認を行い、これで補助金額が確定します。

補助金額の確定後約1ヶ月程度で補助金が交付されます。

9. 事業実施効果報告

「事業実施効果報告の手引き」を参考に、各申請枠でそれぞれ必要な書類を提出します。

IT導入補助金 2024申請後の注意点

事業実施効果報告の実施後、次の内容に注意が必要です。

(1) 補助金交付後、以下に該当する場合は辞退の手続きを行う必要があります。

  1. 本事業において導入したITツールを解約・利用停止した場合
  2. 廃業、倒産、事業廃止、事業譲渡、吸収合併等により補助事業を取りやめた場合
  3. 効果報告前及び賃上げ目標に定められた要件の達成状況判定前に辞退した場合

(2) 事業実施効果報告が未報告又は計画未達の場合、補助金返還等の対応が求められます。

また、申請に際してシステム関連の不具合が発生する場合もあります。不具合が発生した場合は、公式の「お問い合わせ・相談窓口」に連絡を行ったり、公式の発表を待ったりするようにして落ち着いて対応しましょう。

※参考:IT導入補助金2023<システム関連の不具合に関するお知らせ>

IT導入補助金 2024の交付申請における必要書類

IT導入補助金 2024の交付申請における必要書類

IT導入補助金 2024の交付申請では、以下の書類が必要になると考えられます。以下は、昨年度の交付申請を参考にしており、今後最新の情報が公表され次第更新していきます。

法人、個人事業主のそれぞれで必要な書類が異なることに注意しましょう。

【法人の必要書類】

・履歴事項全部証明書:登録申請日から遡って3ヶ月以内に発行されているもの。
・法人税の納税証明書(その1またはその2):直近分であり、税務署にて発行されているもの。

【個人事業主の必要書類】

・運転免許証または運転経歴証明書または住民票:住民票は3ヶ月以内に発行、運転免許証は登録申請日が有効期限内であるもの
・所得税の納税証明書(その1またはその2):直近分で税務署の窓口にて発行されているもの
・確定申告書:直近分で税務署にて受領されていることが確認できるもの

各申請書類の注意点について紹介します。

履歴事項全部証明書の注意点

法人の交付申請において必要な履歴事項全部証明書ですが、下記の内容に注意が必要です。
赤枠で指摘されている点に関して、該当しない項目がある場合は有効な書類と認められません。
また、申請時点で最新の情報が記載された履歴事項全部証明書を提出しましょう。

履歴事項全部証明書の注意点

納税証明書(法人)の注意点

法人の交付申請で提出が必要な納税証明書では、次の内容に注意しましょう。また、電子納税証明書の場合は、交付請求時にPDF形式にて発行されたフォーマットのみ有効です。

納税証明書(法人)の注意点

納税証明書(個人)の注意点

個人事業主の納税証明書では、次の点に注意しましょう。

納税証明書(個人)の注意点

身分証明書の注意点

身分証明書の提出では、有効期限内のものか、鮮明にスキャンされているかなどの点に注意が必要です。また、住民票は原則マイナンバーが記載されていないものを提出しましょう。マイナンバーが記載されている場合は、黒塗りにするなど、判別できないような処理が必要です。

身分証明書の注意点

確定申告書の注意点

確定申告書は、最新版の確定申告書(の控え)であること等に注意が必要です。

確定申告書の注意点

また、次のa~cのいずれかにより、税務署による受領が確認できる必要があります。

  1. 税務署の受領印にて受領が確認できる
  2. 受付日時、受付番号により電子申告したことが確認できる
  3. 受信通知(通知詳細)を確定申告書の控えと併せて提出できる

IT導入補助金 2024のメリット・デメリット

IT導入補助金 2024のメリット

IT導入補助金 2024には、次のようなメリットがあります。

原則、返済不要である

補助金に共通して言えることですが、受給した補助金を返済する必要がないことは大きなメリットです。支出を抑え、新たなソフトウェアや機械装置等を導入することが可能になります。

インボイス対応に向けたツールが充実

IT導入補助金 2024は、インボイス対応を行う事業者へのサポートが充実しているため、インボイス対応機器の導入を検討している事業者にとってはこれ以上ない好機といえます。

将来的にインボイスへの対応は不可欠になっていくと考えられるため、未対応の事業者はこの機会を積極的に活用するのが良いでしょう。

業務効率化や売上向上が期待できる

IT導入補助金で新たなソフトウェア・機械設備を導入することで、既存事業の業務効率化、売上向上等の効果が期待できます。これにより、中小企業や小規模事業者の事業成長も達成されるでしょう。

IT導入補助金 2024のデメリット

IT導入補助金 2024は事業者にとって良いことづくしの補助金に思われますが、一方で「導入可能なツールが制限されている」などのデメリットも存在します。

導入可能なITツールが限定されている

IT導入補助金では、補助対象となるITツールが定められています。したがって、「自社に最適なITツールが補助対象ではない」というような事態が発生し得るという懸念点があります。

「思っていたものと違う…」という事態を防ぐためにも、IT導入支援事業者と共に、申請前から導入を検討しているITツールについて、理解を深めるようにしましょう。

補助金は後払いである

勘違いされる方も多いのですが、補助金は後払いであり、事業実施後に支給されます。そのため、補助事業実施に向けた投資金額は自力で調達することが必要です。交付申請の準備と同時に、金融機関に相談するなどして資金調達の目処を立てておきましょう。

申請が複雑である

また補助金活用のデメリットとして、申請が複雑であるという点が挙げられます。
既存の経営を維持しつつ、上述した補助金申請を行うには多大な負担がかかります。補助金申請が負担になる場合は、IT導入支援事業者に加え、外部のコンサルティング会社等からサポートを受けることも一つの解決策です。

IT導入補助金 2024の採択率を高めるために

IT導入補助金 2024の採択率を高めるために

申請要件を入念に確認する

2024年IT補助金で採択される可能性を高めるためには、公募要領を読み込み、申請要件を理解することが大切です。
申請要件を満たし、補助金の目的に沿った事業は採択されやすいです。

また、できる限りの加点項目は満たすように努力しましょう。
参考までに、昨年度の加点項目・減点項目を紹介します。

加点項目

・インボイス対応ITツール導入の検討 (通常枠(A・B類型)のみ)
・地域未来牽引事業
・クラウドを利用したITツール導入の検討 (通常枠(A・B類型)のみ)
SECURITY ACTIONの「★★ 二つ星」の宣言を行っていること(セキュリティ対策推進枠のみ)
・国の推進するセキュリティサービスを選定しているか(通常枠(A・B類型)、デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型))
・健康経営優良法人2023
「地域DX促進活動支援事業」における支援コミュニティ・コンソーシアムから支援を受けた事業であるか
・介護職員等特定処遇改善加算
・くるみん・えるぼし認定
・賃金引上げ計画の策定と従業員への表明
・地域未来投資促進法の地域経済牽引事業計画
・事業継続力強化計画の認定を取得していること(セキュリティ対策推進枠のみ)

減点項目

公募要領を参考に、2023年度通常枠の減点措置を紹介します。

・ IT導入補助金2022において、デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)で交付決定を受けた事業者
・IT導入補助金2023において、デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型及び商流一括インボイス対応類型)で申請を行っている若しくは交付決定を受けた事業者

※なお、1)及び2)において選択されたITツールと同一の機能(会計/受発注/決済/EC)を有するITツールを導入する場合は更なる減点を行う。

※参考:IT導入補助金|通常枠(A・B類型)

自由記述の項目は記載する

IT導入補助金の申請では、選択式で回答するものが多くなっていますが、「自社事業の強み弱み」など、一部自由記述式の項目が存在します。このようなフリー記述の項目は、必ず全て丁寧に記載するようにしましょう。

IT導入補助金のよくある不採択理由については、次の記事で解説しています。

▼IT導入補助金の不採択理由
https://planbase.co.jp/column/292/

まとめ

まとめ

IT導入補助金 2024では、新たにインボイス制度に対応する申請枠が新設され、補助対象経費の見直しも行われました。
インボイス対応を検討している事業者にはおすすめの補助金となった一方、これまでのようにECサイト構築に活用出来なくなった点には注意が必要です。

株式会社プランベースは東京大学発のコンサルティングファームであり、経済産業省の認定支援機関として様々な業種の事業者を支援してきた実績があります。IT導入補助金に関するサポートをご希望の事業者は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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この記事の執筆者

村上 貴弘

村上 貴弘

東京大学経済学部卒。行政書士。
在学中からフリーランスのコンサルタントとして中小企業、士業事務所の補助金獲得のコンサルティングを行なう。
2019年株式会社meditips(現:株式会社プランベース)創業。
2020年同社取締役就任。
2021年meditips行政書士事務所開業。現在はベンチャー企業や飲食店、製造業、建設業など幅広い企業の経営戦略立案や補助金申請支援を行なっている。