事業再構築補助金の不採択理由は

COLUMN お役立ちコラム

2023.05.19

事業再構築補助金

【2023年5月最新版】事業再構築補助金の不採択理由と取るべき行動は?不採択理由の詳細や過去の状況などを解説!

はじめに

周到に準備を行って事業再構築補助金に申し込んでも、残念ながら不採択になってしまう場合があります。
この記事では、事業再構築補助金が不採択になったときに取るべき行動や、不採択になりやすい理由を解説します。この記事では、事業再構築補助金が不採択になったときに取るべき行動や、不採択になりやすい理由を解説します。近年の公募や採択の状況も解説するので、参考にしてください。

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不採択になったらまず理由を確認!

不採択になったらまず理由を確認!

事業再構築補助金が不採択になったときは、まず不採択理由を問い合わせましょう。不採択になったときに取るべき対応を解説します。

事務局に不採択理由を確認する

事業再構築補助金のポータルサイトから、不採択理由を問い合わせることが出来ます。事業再構築補助金のポータルサイトから、不採択理由を問い合わせることが出来ます。オペレーターが口頭で不採択理由を回答するため、メモや録音を用意してから問い合わせましょう。

オペレーターの回答は定型文のようなもので、申請した内容の詳細は反映されていません。また、回答に対する質問はできないため、不採択理由の分析は自社で実施する必要があります。

直近の公募についてスケジュールと内容を確認する

次回の公募に関するスケジュールは、事務局のサイトなどで調べられます。公募ごとに申請の要件や加点・減点のルールが異なるため、補助金を受けるには都度事業内容の見直しが必要です。

ライバルより質の高い申請書を作るには、いち早く情報をつかまなくてはなりません。頻繁に公募状況をチェックしましょう。

認定支援機関への依頼内容や依頼先自体を見直す

事業再構築補助金の再申請にあたり、認定支援機関(認定経営革新等支援機関)の見直しも視野に入れることをおすすめします。採択率の高い認定支援機関を選ぶと、採択の可能性が高まります。

認定支援機関とは、「中小企業等経営強化法」に基づき、中小企業を支援する機関です。事業再構築補助金の申請にあたって、認定支援機関の支援は必須です。

次の公募に応募するか検討する

次回の公募の要件やスケジュールによっては、準備が間に合わない可能性があります。そもそも事業再構築補助金の目的に、自社の事業が合っていないかもしれません。事業再構築補助金以外の補助金や助成金、融資も視野に入れつつ事業計画を練りましょう。

不採択理由を踏まえて対策する

次回の公募に応募すると決めたら、最初に確認した不採択理由を踏まえて、採択されるように事業内容を見直します。不採択となりやすい理由については、のちほど詳しく解説します。

【第9回事業再構築補助金公募】5つの審査項目と加点減点のポイント

【第9回事業再構築補助金公募】5つの審査項目と加点減点のポイント

公募要領の内容は毎回変わるため、最新の情報を知っておく必要があります。参考までに、第9回の事業再構築補助金公募要領を基に解説します。審査項目は以下の5つです。

審査項目

1. 補助対象事業としての適格性
2. 事業化点
3. 再構築点
4. 政策点
5. グリーン成長点(グリーン成長枠に限る)

加点対象となる事業者や行動の一例を、以下に示しました。

加点対象

1. 大きく売上が減少した事業者
2. 最低賃金枠申請事業者
3. 経済産業省のEBPMへの取り組みに協力するケース
4. パートナーシップ構築宣言をした事業者
5. 再生事業者
6. 特定事業者であり、中小企業者でないケース
7. 同じサプライチェーンに属する事業者が連携して申請するケース
8. 原油価格・物価高騰などの経済環境の変化を色濃く受けている事業者

減点対象となる事業者や行動の一例を、以下に示しました。

減点対象

1. 過去採択事業者
2. 複数の事業者が連携して申請しているが、連携する取り組む必要性が感じられないケース

※参考:令和二年度第三次補正・令和三年度補正・令和四年度予備費事業再構築補助金公募要領(第9回)│事業再構築補助金事務局

不採択となりやすい3つの理由

不採択となりやすい3つの理由

申請内容や書類の不備・事業化点・再構築点について不採択となる応募が多く見られます。5つの審査項目や加点・減点対象を熟読して、次回応募にチャレンジしましょう。

申請内容や書類の不備

申請内容や書類の不備で不採択になりやすいポイントの一例を、以下に示しました。

申請内容や書類の不備で不採択になりやすいポイント

1. 業績不振の理由に、新型コロナウイルス感染症が関係していない
2. 売上高減少について添付が必要な書類が添付されていないなど、必要書類が不足している
3. 必要書類の書式が異なる
4. 必要書類が破損している
5. 必要書類にパスワードがかかっていて見られない
6. 記載された事業者名が書類間で統一されていない
7.  認定経営革新等支援機関ではなく、申請者名で確認書が作成されている

ありがちな書類の不備は「事業再構築補助金 電子申請にあたってご注意いただくこと」にまとめられているため、一読をおすすめします。

※参考:事業再構築補助金 電子申請にあたってご注意いただくこと│事業再構築補助金事務局

事業化点

事業化点で不採択になりやすいポイントの一例を、以下に示しました。

事業化点で不採択になりやすいポイント

1. 競合他社の動向が、適切な根拠・方法で分析されていない
2. ターゲットや想定する市場規模が明確ではない
3. 事業化のメリットが競合他社と比較して明確ではない
4. 過去の事業と何が違うか分かりにくい
5. 専門用語が多いなど、事業計画が分かりにくい
6. 自社の既存技術やノウハウがどのように活かされていない
7. 自社の人材が活用されていない
8. 資金調達の計画が弱い
9. 具体的な投資内容とスケジュールが明確になっていない
10. 補助事業として採算性が悪い
11. 事業を実施できる体制が整っていない

新規事業に取り組む必要性・緊要性に加え、それが収益を生み出すビジネスとなることを網羅的にアピールしましょう。

再構築点

再構築点で不採択になりやすいポイントを以下に示しました。

再構築点で不採択になりやすいポイント

1.  事業再構築指針に沿った取り組みではない
2. リスクが高い事業再構であると伝わらない
3. 自社のリソースを活用できたと感じられない
4. 新型コロナウイルス感染症により、深刻なダメージを受けているように感じられない
5. 最新技術を用いた事業ではない
6. 新しいビジネスモデルではない
7. 地方創生への貢献が感じられない

事業再構築指針については、のちほど解説します。

不採択を避けるコツは?

不採択を避けるコツは?

事業再構築補助金の不採択を避けるコツを、書類不備と事業化点・再構築点に関して解説します。

書類不備を避ける

事業再構築補助金にはいくつか申請枠があり、それぞれ必要書類が異なる点にご注意ください。必要書類は、枠ごとに必要な種類を一覧化した「事業再構築補助金添付書類確認シート」で確認しましょう。

例えば「グリーン成長枠」は、「通常枠」にプラスして「研究開発・技術開発計画書または人材育成計画書」と、過去に採択されていれば「別事業要件及び能力評価要件の説明書」も必要です。

※参考:○事業再構築補助金 添付書類確認シート│経済産業省 中小企業庁

事業化点・再構築点の概要を押さえる

事業化点は、審査項目と加点減点のポイントに照らし合わせて事業計画を確認します。再構築点は「事業再構築指針の手引き(2.1版)」を確認して、具体的な内容を事業計画に盛り込みましょう。手引きには、事業再構築の定義が5つの類型別に解説されています。例えば、「新分野展開」の3つの要件は、以下のとおりです。

・製品などの新規性
・市場の新規性
・新事業売上高が総事業売上高の10%を上回ること

※参考:事業再構築指針の手引き(2.1版)│経済産業省 中小企業庁

事業再構築補助金第7回公募の状況

事業再構築補助金第7回公募の状況

事業再構築補助金第7回公募の状況について、不採択となった応募の割合や、業種別・認定支援機関の種類別の採択割合を解説します。

※参考:事業再構築補助金第7回公募の結果について

不採択となった応募の割合

事業再構築補助金第7回公募では、応募の約半数が不採択となりました。応募総数は15,132件に対し、不採択となった事業数は7,387件です。また、最低賃金枠は採択率が高い、グリーン成長枠は採択率が低いなど、申請枠ごとに採択率は異なります。

業種別に見る応募状況と採択割合

事業再構築補助金第7回公募は、幅広い業界から応募が集まりました。特に製造業、卸売・小売業、宿泊業・飲食サービス業からの応募が多く、これらの業界は採択率も高い傾向でした。特に製造業は採択率が高く、採択された事業全体の約24.6%を占めます。

認定支援機関別の採択割合

認定支援機関ごとに、採択率にバラつきが見られます。金融機関・商工中金・民間コンサルティング会社などは採択率が高いです。自社の業界における認定実績があるか、詳細を調べて依頼しましょう。認定支援機関の情報は、中小企業庁のサイトで確認できます。

※参考:中小企業庁:経営革新等支援機関

まとめ

まとめ

近年の状況を見ると、事業再構築補助金の申請が不採択となる事業は少なくありません。不採択理由を調べ、次回の申請に向け対策を練りましょう。事業再構築補助金に採択される確率を高めるには、早いうちに認定支援機関に相談することをおすすめします。

株式会社プランベースは、採択件数が全国トップクラスを誇る、経済産業省認定支援機関です。事業再構築補助金の概要確認から、個別案件の相談まで承ります。 

事業再構築補助金の申請をお考えの人は、ぜひ株式会社プランベースにご相談ください。

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この記事の執筆者

村上 貴弘

村上 貴弘

東京大学経済学部卒。
中小企業診断士、行政書士。
2019年株式会社プランベース創業。
2021年meditips行政書士事務所開業。
製造業、建設業、運輸業、ソフトウェア業など幅広い業種の補助金申請支援実績が豊富。特に事業再構築補助金やものづくり補助金、成長投資補助金といった大規模な補助金の申請に強みを持つ。